過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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187: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/06/27(木) 20:06:51.89 ID:asNSo3CW0

 空港で私たちを待っていたのは、隊長だけではなかった。

さすが、と言うほかはないのだけど、隊長と連絡を取っていたフレートさんが、飛行機を調達して空港に駆けつけてくれていた。

フレートさんは、今はその整備を行っているらしい。

私は隊長に連れられて、カレンの機体が止めてあるエプロンから少し離れた駐機場に向かった。

 「おー!レナさん!久しぶり!」

駐機場で、機体の外回りをチェックしていたフレートさんが私たちに気付いて手を振ってきた。

「レナー!久しぶり!」

もう一人、明るい声が聞こえた。見ると、機体に登るステップの上にはフレートさんの奥さん、

元連邦軍人でマライアちゃんのために一緒に戦って友達になったキーラの姿があった。

「キーラ!」

その姿を見て、一瞬、心が緩んだ。懐かしくて嬉しくて、思わず笑顔がこぼれてしまう。

「なんか、大変な事になってるみたいね。困ったら言って!会社から必要なものは全部ちょろまかしてくるから!」

キーラがそう言って笑った。本当に、この人たちは頼りになる。フレートさんが、私の隣にいたレオナに気付いた。

誰だ?と言わんばかりの表情で私を見つめてくる。

 「隊長、フレートさん、キーラ。紹介するね。この子は、レオナ。連邦のニュータイプ研究所にいた…元、被験者さん」

「レオニーダ・パラッシュです。レオナ、と呼んでください。よろしくお願いします」

レオナは、驚くほど丁寧な感じに自己紹介をした。あれ、私たちにはもうちょっとフランクだったのに…緊張してるのかな?

 そんなことを思っていたら、隊長が笑った。

「『レオニーダ』、か。良い名前じゃねえか」

「あぁ…そう思う、って言っちまうのも、なんだか癪ですけどね」

隊長の言葉に、フレートさんが茶々入れをする。キーラがそれを聞いて笑った。名前?何か面白いところだったの?

…あ、そっか、隊長の名前が…

「俺はレオニード・ユディスキン。アヤの元上司だ。まぁ、楽に行こうぜ。安心しな。

 なんとかうまくいくように手だては整えてやっからよ」

そっか、隊長と同じ名前なんだな。レオナの方は、女性名だけど…

私はレオナをチラッと見やった。彼女はなんだか驚いている様子だったけど、不意にニコッと笑顔を見せた。

まぶしい、アヤみたいに明るい笑顔だった。そんなレオナの様子になんだかちょっと、ホッとした。

「俺はフレート・レングナー。アヤの元同僚。こっちは、キーラ。俺の妻だ」

「初めまして、レオナ!」

フレートさんとキーラもそう言ってくれる。レオナは、二人にも笑顔を返した。



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