過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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189: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/06/27(木) 20:07:52.65 ID:asNSo3CW0

 「グスッ」

涙を同時に鼻もすすってしまった。やだな、これ。かっこわるいよ。

 鼻をすすった音で、レオナが私を見やった。そして、なんだかすごく驚いていた。

いや、まぁ、隣に座ってた私が急に泣き出したら、そりゃぁ、びっくりもするよね。ごめんね。

 私は深呼吸をしてから、何を伝えればいいのかを考えた。

もちろん、隊長達はレオナをそんなふうに扱ったりしないってのは、分かってる。

だって、同じニュータイプの私たちにこれまでも、今回も、こんなに良くしてくれてる。

レオナが出会ってきた人たちとは、別の括りの人種だと思ってもらったっていいくらい。

だけど、たぶん、そう言うことじゃないんだ。レオナが緊張してしまう理由は、隊長達がどうのこうのっていうより、

もっと、深い、これまで経験してきた辛いことの積み重ねがあるからなんだ。

私は、彼女になにを言ってあげられるかな…彼女の、何になってあげられるかな…

 「レオナ。レオナには、本国に家族はいるの?」

私はレオナに聞いた。レオナは、少し困ったような顔をした。

「私は…妹が、います」

「名前は?」

「…わかりません。妹が生まれる前に、地球へ連れて来られてしまったので…」

「そう…」

あまり、驚かなかった。なんとなく分かっていた。身近な人がいなかったんだろうって。

きっと、父親も母親の顔も、あまり知らないんだろう。

ジオンの研究所に、拉致されたみたいにつれてこられたのかもしれない…。

そうだよね…それなら、うん…きっと、安心してもらえるだろうな…



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