過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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283: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/07/03(水) 21:58:20.33 ID:RggOFisF0

「ダリル、こっちの無線のチャンネルをBに切り替える…」

<了解。マライアとのおしゃべりは、こっちに任せとけ>

<あっ!ごめん、アヤさん!しゃべってないと、怖くてダメなんだ、あたし!>

良く言うよ、あんな圧倒的に敵を叩いといて怖いとか、どの口が言うんだ。

「こっちに用事があったらBチャンネルで話しかけてくれ」

<りょうっかい!>

アタシは車を止めて、マークとハンナにもチャンネルを替えさせてから、表に出た。マークとハンナも車を飛び降りてくる。

「ハンナ、マーク。アタシから離れるなよ。銃は抱えてりゃ良い。まだ撃ち合いするつもりはないからな」

「了解です。こんなとこで敵とやり合うなんて、正直、生き残れる自信ないんでね」

マークは脂汗をいっぱいにかきながら言う。ハンナは、マークよりはすこし余裕のありそうな表情で

「分かってます。アヤさんの後ろを離れません」

と言って笑った。ハンナの根性の据わりっぷりは、やっぱり、さすがだ。

「ダリル、これから研究所内に潜入する」

<了解した。こっちもハッキングを開始する。見取り図を見つけたら、そっちのコンピュータに転送する>

「頼んだ」

アタシはダリルにそう言って無線を切った。それから、ふうと一息ついて、また二人を見やって

「行こうか」

と確認する。二人は黙ってうなずいた。

 駆け回る警備兵の間を縫って、研究所へと走る。

 轟音と、爆発、それから叫び声が飛び交っている。マライア、派手にやりすぎだぞ!増援でも来たらどうするつもりなんだ!

 そんなことを思いながら、アタシ達は研究所の正面入り口に到着した。

入り口を守っている警備兵が二人、あたりを警戒している。アタシは迷わずにそいつらの前に姿をさらした。

「第三分隊所属のエインズワースだ!本部から捕虜警備の増援命令を受けてきた!」

アタシが言うと、警備兵の一人が真剣な表情で

「そうか!中は混乱している!指揮系統を確認して、持ち場についてくれ!」

と言って研究所の中へとかぶりをふった。なに、ちょろいもんだな。

 「あぁ、任せろ!そっちも死ぬなよ!おい、行くぞ!」

アタシは、彼をそうねぎらってから、マークたちに叫んで研究所の中に駆け込んだ。

中は、壁が真っ白に塗られて、真っ白な照明が明るく照らす、奇妙な空間だった。警備兵が廊下を慌てた様子で走り回っている。

「ダリル、研究所の中に入った」

<よし…待て…あったぞ、転送する>

ダリルの無線を聞いて、アタシは腕につけていたポータブルコンピュータを確認する。確かに、見取り図が送信されてきていた。
レナは…どこだ!?

<アヤ、地下2階と3階の間に、ミノフスキー粒子を充填してある階層がある。おそらくこいつで電波を遮断してるんだ。

 地下階へ行ったら、まず最優先で無線機を取り付けろ>

ダリルの言葉に、アタシは見取り図を確認する。

電波を通さない、ってことは、どこかに、有線の通信用のモジュールがあるはずだ。

そいつを目指そう…とにかく、まずは非常階段!

「こっちだ!」

アタシは見取り図に従って、真っ白な廊下を走る。



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