過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/07/03(水) 22:00:20.92 ID:RggOFisF0
アタシは、駆け出した。ハンナの方を振り返らなかった。あいつは、やる。必ず、レオナを助け出す。
アタシも急がなきゃいけない…レナと、そしてレベッカを助けなきゃ!
走りながら、見取り図を見つつさらに感覚を研ぎ澄ませる。何も感じない、何も触れない。
おい、レナ…死んでなんかないよな…!?頼む、何かを言ってくれ…何かを考えてくれよ!
ここにいるって、そう叫んでくれよ…レナ…レナ!!!
唐突に、見取り図に赤い点が灯った。なんだ、これ…?
アタシは思わず、脚を止めた。
その点は、地下5階をぐるっと一周している廊下の反対側にある小部屋をマーキングしているようだった。ダリルからか?
でも…まだ無線は生き返ってない。ここへ信号が届くはずがないから、少なくともダリルではない。
罠か…?ここに何がある…?レナか…?レナが、呼んでんのか!?
直感的に、そう思った。何を感じたわけでもない。だけど、そこに行くべきだと、思った。そこにレナがいる…
まるで、何かに導かれるようだった。
全力で回廊を駆け抜ける。
数メートル先に、突然なにかが飛び出してきた。人だ。男…連邦の軍服を着ている…銃は持ってないが…なんだ…この感じ!?
肌に、まるで粘りつくような奇妙な感覚が走った。
―――こいつ…やばい!
アタシはとっさに、自動小銃を構えた。しかし、男はそれに怖気付くこともなくアタシに飛びかかってきた。
銃口の先から男が消える。まずい…しゃがみこんだ…タックルが来る!
アタシは小銃を持ち替えて、銃床を真下にたたきつける。鈍い衝撃が腕に響く。
男は、床に這いつくばるようなかっこうで、それを受け止めた。
―――なんだ、この力!?
男は、そのまま銃を押し上げるようにして、アタシを壁際まで突き飛ばす。強烈に、背中を打ちつけて、一瞬呼吸が止る。
こいつ!ニュータイプみたいだけど、そうじゃない!これが、強化人間ってやつなのか!?
男は間髪入れずにアタシに飛びかかってきた。背中を打ってしまったせいで反応が遅れる。
たちまち馬乗りになられたアタシは小銃すら弾かれて、抵抗する間もなく、首を締め上げられる。
くそっ…!こいつ…!
体勢を入れ替えることも、腕を押し返すことも、振り払える気すらしない。
めりめりと首に指が食い込んで、酸素と、血液の循環が妨げられる。まずい、トぶ…!
アタシは、悶えながら腰のポーチからそいつを取り出して、男の体に押し付けた。
とたんに、男はビクビクと全身を痙攣させて、床に崩れ落ちる。
「…っ、かはっ…はぁ…はぁ…」
肺と脳が熱くなっていた…危ないところだったな、今のは…
アタシは、何とか立ち上がって、ポーチへスタンガンを戻して、小銃を拾い上げた。
こんなのが、ハンナやマークの方に行ってなきゃいいけど…そう思いながら、アタシはまた廊下を駆け出した。
レナ…そこにいるのかよ、レナ!
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