過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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299: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/07/06(土) 19:38:10.65 ID:VXHUrXhO0

 俺は廊下を走り、目的の部屋の前にたどり着いた。そこには静脈認証用のパネルの付いた、殺風景な扉が一枚あるだけだった。

ここに来るまでに通りすぎた他の部屋もそうだったので、悪い予感はしていたが案の定だった。

 ポーチからケーブルを取り出して、腕のコンピュータとパネルを接続させる。

仕事柄、こう言うシステムには多少の知識はある…

だが、キーボードを叩いてシステムを読み込んだコンピュータのモニターに表示されたのは、

まるで見たことのないロジックで書かれた命令文だった。

 クソ…拳銃で撃ち抜くか?いや、中に誰かいれば、それこそ扉を開けた瞬間に撃ち殺される。

確実に無線機を取り付けるには、ここを大人しく開けてこっちが先手を取れるような突入の仕方をしなければならない。

「貴様!そこで何をしている!?」

不意に誰かが怒鳴った。見ると、一人の兵士が小銃をこちらに向けてたっていたっていた。

―――しまった、モニターに気をとられ過ぎて気づかなかった…まずいぞ…

「本部からの命令で、侵入者に備えてシステムのチェックをしろと…」

俺は、そう適当な言い訳をする。しかし兵士は、疑いの眼差しを変えることなく

「本部だと?誰の命令だ?!システムチェックならこんな場所ではなく、それこそ本部やサーバールームで行うべきだろう!?」

と詰問してくる。

確かに、言う通りだ。機械それぞれの調子を確認するならいざ知らず、

システムのチェックなんて、我ながら自分の嘘の浅さにあきれる。

 だが…今のままでは、どうにもならない…せめて考える時間を確保しないと…!

「急ぎなんだ、終わったら全部説明してやる…あと3分待ってくれ」

俺は、兵士を「まるで気にも止めない」という風にあしらってモニターに目を戻す。

しかし、いくら見たところで、理解出きるような代物ではない…

こいつに手を出すのは後回しで、なんとかこの兵士を排除する方法を考えなければ。




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