過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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320: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/07/07(日) 23:38:01.01 ID:nBQnR4x30

「何をいまさら言ってんのさ。感謝なんて、こっちがしたいくらいだよ」

「え?」

あたしは、何かを言ってあげたかったけど、その前にカレンさんが、そう口を開いた。

「あたしらはみんな、あんた達にそれ以上を貰ってんのさ。

 アヤが太陽みたいにあたしらを照らしてくれて、レナが海みたいに包んでくれてさ。

 そう言うのが嬉しいから、みんなあんたらのそばに集まってるんだよね。

 あたしらが興味本位で集まったんじゃない、あんたらがあたしらを集めたんだよ。

 だから、気にすることなんてないさ。あたしらは、あんた達のお陰で、あんた達以上に幸せだよ、たぶんね」

あぁ、言いたかったこと、全部言われた…なんかちょっと、肩透かし食らった気分だった。

なによ、もう!二人はケンカしてればいいでしょ!

そう言う、大事なことはあたしに言わせてよ!カレンさん!

「カレン…」

レナさんが目をウルウルさせながら、カレンさんの名を呼ぶ。

「カレン、あんた…抱きしめていいか?」

アヤさんはもう、全身から信愛の気持ちを放出しながら、そう言ってカレンさんににじり寄っている。

「やめてよ、裸のときはさすがに気持ち悪い」

「まぁ、そう言うなって!」

アヤさんがカレンさんの腕を引っ張った。待って、それは待って!

「ちょ!アヤさん!待って!あたしも褒めてほしい!あたしも幸せ!アヤさんといるの幸せ!だからもっと頭を撫でて!」

あたしは、二人の間に割って入り、そう主張した。

だってアヤさん、飛行機の中で帰ったら甘えさせてくれるって言った!ここはあたしが褒められるべきでしょ!

「だー!マライア、あんたはあとだ!」

アヤさんはそう言ってあたしを押しのける。えぇ?!ひどくない?!

「なんでよ!ズルいよ!あたし今回、一番頑張ったじゃん!カレンさんは無線でちょびちょび絡んできただけらしいじゃん!」

「あぁ!?マライアあんた、あたしに文句でもあるのわけ?」

あたしが言ったら、今度はカレンさんがそう言ってあたしの腕をつかんできた。

「な、なによ!お、おどかしたって怖くないんだからね!」

あたしは、目一杯強がって、そう言いかえしてやった…けど。

そもそもカレンさんは、アヤさんと張り合うくらい気が強くて、ケンカはどうかしらないけど、

覇気っていうか、権幕はアヤさんとも引けをとらない…正直、言ってから、しまった、と思った。

「生意気に!沈めてあげるよ!」

「そういや、シイナさんのときにはずいぶん都合よくアタシらを使ったんだったな、マライア!

 アタシもあんたを沈めといた方が良さそうだ!」

カレンさんの言葉を聞いたとたん、アヤさんも手のひらを返したようにそんなことを言いだした。

「ちょ!え?!待って、待ってよ!そんなのないよ!ひどいよ!」

あたしは声の限りに抗議した。でも、二人掛かりで両腕を抑えられてあたしの頭をお湯に沈めようとして来る。

待ってよ!これってイジメだよね!?ダメだよ!イジメダメ絶対!カッコ悪い!


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