過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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330: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/07/07(日) 23:45:15.98 ID:nBQnR4x30

「ふぅ、あー、可笑しい」

笑いを収めたレオナがそうつぶやいてから、

「あのね」

と俺をチラッと見やってきた。

「なんだよ」

ぶっきらぼうに、不機嫌な態度を見せて聞き返してやるとレオナは少しだけ寂しそうに笑った。

「二人は、これから、どうするつもり?」

「え?」

俺よりも早く、ハンナがそう声を上げた。これからのこと…

そう言や、今日のことで精一杯で、そんなこと、考えてなかったな…チラッとハンナを見た。

ハンナも、戸惑った表情をしている。

「まだ、決めてないけど」

俺が言うとレオナは

「そっか」

と言って、話を続ける。

「レナさんがね、言ってくれたんだ。一緒にここで、ペンションをやりながら生活しないか、って。

 ほら、レベッカもいるしね…あの子は多分、アヤさんレナさんとロビンちゃんと一緒に過ごすのが良いと思うんだ。

 レナさんにも、そう言ったの。でもね、レナさんは、『あなたも、レベッカのママでしょ?』って言ってくれた。

 遺伝子は繋がってないかもしれないけど、レベッカは、私の体の中で育って、私が産んだ、私と体を分け合った、

 私の子どもでしょ、って、そう言ってくれた。だからね、私、ここに残ろうと思うんだ。レベッカの母親の一人として」

レオナは笑った。寂しそうに、笑った。

「だから、聞いたの。二人は、どうするのかな、って」

そうか、レオナ、別れを言いに来たのか…俺たちに。俺は息を飲んでしまった。そんなこと、考えていなかった。

短い間だったけど、何をしてやれたかわからないくらいの期間だったけど、基地から逃げ出してから、

一緒に時間を過ごしたレオナとは、これからもずっと一緒にどこかへ歩いて行くんだろうって、なんとなく考えていた。

 だけど、そうか。そうだよな。冷静に考えれば、そんなこと、ないんだよな…。



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