過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/07/14(日) 19:21:25.02 ID:wdMbbXOG0
あたしとレオナは、アヤさんたちに手を振って、ロビーからエプロンに向かった。
ルーカスが乗ってきてくれた飛行機に乗って、キャリフォルニアへ向かう。
格納庫からシャトルを引っ張り出してもらって、マスドライバーで宇宙へ打ち出されるんだ。
そう思うと、なぜだが、不思議と胸が躍っていた。
レナさんは、恐くて嫌いだという、あの無重力の真っ暗な空間が、あたしの心を振るわせた。
あたしだって、好きだったわけじゃない。モビルスーツだろうが船だろうが、放りだされたら、
まず間違いなく助からないあの場所で戦った記憶が、あたしの脳の中にアブナい物質を放出させて、
ハイにさせてるんだろう。条件反射、ってやつだ。
なんだっけ、苛烈な戦闘を経験した兵士が、戦場の中でしか自分の気持ちを表現できなっちゃうヤツ、
何とか症候群?何とかホリック?たぶん、そういうのに近いんだろうけど、
あたしの場合、戦闘のせい、というより、そこで戦った大切な仲間のおかげなのかも、とも思う。
本当に短い間だったけど、ライラは、あたしにとって大事な友達だった。始めてできた、ライバルだった。
それをずっと見ててくれたルーカスも、結局ずっとついてきてくれたしな。
三人で駆ったあの宇宙へ、また上がるんだ。
そう思って、ふっと気がついた。
なんだか、ハイスクール時代のスクールフェスを思い出すときと、同じ感覚だな、なんて思ってみたりする。
そうだな、どんなに恐い場所であれ、あの宇宙は、あたしの大事な思い出の場所なんだ。
エプロンで乗り込んだ飛行機が、ルーカスの操縦で滑走路を離れる。
機内でシートを倒してのんびり空を見ていたら、隣に座ったレオナが話し掛けてきた。
「ありがとう、マライア」
「なにが?」
あたしはしらばっくれてやった。いまさらお礼なんて、必要ないじゃん。
こんなことを言うと、アヤさんはあんたは押しかけだけどな、って言うんだけど、
一緒に住んでる家族じゃん!困った時は、お互い様だよね。
「着いて来てくれて」
「あぁ、うん。まぁ、アヤさんにああ言われちゃね。それに、レオナに何かあったら、あたしもイヤだもん」
そう言って上げると、レオナは時々見せる、あたしもドキッとするくらいの、まぶしい笑顔を見せて笑った。
この破壊力は、アヤさん以上なんだよ…狙ってこんな表情できるようならすごいんだけど、
あいにく、レオナ自信はあんまりそういう意識がないらしい。これは、本人には言わない方がいいよね、うん。
無駄に乱発されてもありがたみが減っちゃうし。
レオナの妹の、その、レイチェルって子も、こんなにかわいい顔して笑うのかな?
無事だと良いな…地球に連れて帰って、これまで離ればなれになっていた分までレオナと一緒に居て幸せになってもらわなきゃ。
あたしはそんなことを思っていた。飛行機は半日ちょっとのフライトでサンフランシスコへ着いた。
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