過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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385: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/07/14(日) 19:21:58.92 ID:wdMbbXOG0

 そのまますぐに、準備態勢に入っていたシャトルへと乗り込む。

 キャビンでノーマルスーツを着込む。

レオナは、これを着るのは久しぶりなようで、着用に四苦八苦していたのがおかしかった。

手伝ってあげて、あたしは副操縦席へ。ルーカスが操縦席に座る。レオナはちょっと後ろの、乗務員席だ。

<こちら、キャリフォルニア基地管制塔。貴機の打ち上げを担当するフォルク中尉だ。

 これより、リニアマスドライバーカウントダウンに入る。エンジン出力を確認>

「こちら、シャトル“ピクス”。よろしく頼む、フォルク中尉。現在、当機のエンジンはアイドリング状態」

<ピクスへ、了解した。カウント5で出力を最大にせよ>

「了解した」

<カウント開始する。15、14、13、12、11…>

ルーカスが管制塔と通信して、カウントダウンが始まった。

 どうしようもなく、胸がドキドキする。あの場所へ帰るんだと思うと、仕方なかった。

<8、7、6、パワーマックス>

ルーカスがスロットルを目一杯前に押し込んだ。エンジンが高鳴って、シャトル全体が震える。

「レオナ、大丈夫?」

「はい!」

ちょっと心配になって、ノーマルスーツ内の無線機でレオナに様子を聞く。

レオナからは、しっかりとした返事が返ってきた。平気そうだ。

<3、2、1、ランチ!>

ガツン、と言うものすごい衝撃が体を襲った。

内臓が潰されそうになるほどの強烈なGが掛かって機体が急速に加速し、

5キロもある滑り台みたいなマスドライバーが、ものの数秒で通り過ぎた。

機体は空中に放りだされ、夕焼けに染まった空が、目の前に広がる。

雲を突き抜けて、Gがさらに体に圧し掛かり、呼吸が苦しくなる。頭から血が抜けて行くような感覚。

見る見るうちに、真っ赤だった空の色が変わっていく。

最初は、紫に、そして、次第に紺に変わり、最後には、うっすらと白んだ黒になった。

その空の色の変化とともに、体にかかるGも軽くなり、外に星が輝きだしたころには、すっかり楽になっていた。


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