過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/06/15(土) 23:19:14.22 ID:Ax9gx0y90
「そんな顔しなくても大丈夫」
ハンナがそう言って、レオナが座っていた一人掛けのソファーに自分の体をねじ込んだ。
それからハンナはレオナの肩を抱くと
「なんとなく感じるっての、分からないでもないしね」
と器用に片手で長い髪にタオルを巻きながら言っている。
「本当に?」
レオナがいぶかしげに聞く。
「ホントに」
ハンナはにんまり笑って答えた。しかし、次の瞬間、ふっとハンナの顔から表情が消えた。
レオナの方を見つめて、身動きひとつしない。
「ハンナ?」
声をかけてみるが、反応がない。
なんだ?いったい、今度はなんだってんだ?
戸惑い始めてしまい、レオナにも目を向けると、レオナも同じように、身動き一つせずに、ハンナを見つめている。
どう形容していいかわからないが、二人はまるで、その場に別の空間を作り出しているような、奇妙な雰囲気すら漂わせている。
見ているこっちが、時間の感覚や、ここがホテルの一室だということを取りこぼしそうになるような、奇妙な感覚だ。
「な、なに、今の」
突然、プッツリと糸が切れたようにその雰囲気が途切れて、ハンナが声を上げた。レオナもふうと、大きくため息をついている。
「今のは、感応、っていうの。ある種の感覚的知覚を一体になって感じるようなもの」
「なんだろう…ふわふわ、キラキラしてた…」
「ふふ、そうね。そんなイメージしたから。大丈夫?気分、悪くない?」
「ううん。逆になんかリラックスした気分」
「そう、良かった。もっと強力な力を持っていたり、時間を掛けて感応を深めていくと、意思の疎通もできる、
なんて聞いたことがある。私は、少し素質があるだけで、いきなりそんなことはできないんだけどね」
「で、でも、じゃぁ、私にも、その、ニュータイプの才能がある、ってこと?」
「ええ。今は完全に感応状態だった。今はまだ微かなものだけど、素質はゼロではないと思う」
なんだよ、今の。いったい、あの黙ってた間に、二人に何が起こったんだ?
まったくわからないが、とにかく、今の一瞬で、お互いの認識がガラッと変わったのは会話を見ていればわかる。
どこか他人行儀だったハンナが、まるで、ずいぶんと仲の良い親友と話すみたいにレオナと会話している。
ニュータイプってのは、感じる力だという話を聞いたことがあるが、
要するに今、こいつらは、お互いのイメージを感じ合った、ってことなのか?
まったく、理解に苦しむが…今は、そこじゃない。なぜオーストラリアか、だ。
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