過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/08/12(月) 21:18:22.24 ID:nGGHAbg30
UC0070.1.16
「よぉ、姫さまは元気か?」
そんなことを言いながら、ユリウスが久しぶりに顔を出してくれた。
私はレオナと近所の公園に行く準備をしていたところだった。
「あー!ユーリ!」
3歳になったレオナが黄色い声を上げる。その気持ちは痛いほど良く分かる。
私だって、黄色い声のひとつも上げたい。
「ユリウス、久しぶり」
私は、胸の中に湧き上がる思いを押し込みつつ、そう声をかける。するとユリウスは、怪訝な顔をして
「久しぶりって…一週間留守にしてただけだろう?」
と言ってきた。その一週間が、長かった、っていうんだ。
学会発表だかなんだか知らないけど、妻と子どもを置いていくなんてどういうことよ!
文句を言ってやろうと思ったけど、私はともかく、レオナはこの研究所を出るには、ずいぶんと手のかかる手続きが要る。
そこまでしたって、学会なんか、難しい顔した堅物か変人ばかりで、レオナが楽しめるとは思えない。
3歳になって、おしゃべりもずいぶん達者になってきたとは言え、
いくらなんだって研究発表を聞かせるなんて飛び級過ぎる。今のレオナには、絵本くらいがちょうどいい。
最近のお気に入りは、「お菓子のいえ」が出てくるから、という理由で「ヘンゼルとグレーテル」だ。
まったく、食いしん坊だなぁ、レオナは。
「あのね、レオナね、公園行くの!」
レオナは得意げにユリウスに報告している。ユリウスは、そんなレオナの頭をゴシゴシっとなでて
「そんなら、あたしも一緒に行ってもいいか?」
とレオナに聞いた。レオナは満面の笑みで
「うん!ユーリも行く!」
と返事をして、彼女の手を握った。
うんうん、親子三人、水入らずで、幸せだよ、私さぁ。
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