過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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536: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/08/12(月) 21:19:05.02 ID:nGGHAbg30

 ユリウスと二人でレオナの両手を取って、三人でならんで公園に向かった。

研究所から出てすぐのところにある公園は、芝生と噴水と、ほんの少しの遊具があるだけだったけど、

わんぱくレオナが駆けずり回るには、ちょうど良いくらいだ。

 「よーし、レオナ、サッカーだ!」

ユリウスがそう言って、持ってきたボールを芝生の上に転がせた。

レオナが笑顔で、キャッキャッと声を上げながら、ユリウスの足元のボールに絡みつく。

 私は、といえば、その様子をベンチに座って微笑ましく思いながら眺めていた。

なんだかんだ言って、ちゃんとお父さん役やってくれてるんだな、ユリウス。

まぁ、もちろん、半分は実験のためだってのは分かってる。

より良い成長のためには、適度な母性と父性を別の対象から受けることが望ましい。

絶対に必要ってわけじゃないけど、そういう条件を整えられることができるんなら、それにこしたことはない。

情操教育、ってやつだ。

 でも、待った。なんで帰ってきて早々に、ユリウスがレオナを独り占めなんだ!

レオナ、悪いけど、ユリウスは私のもんだ!

 思い立って、私はベンチから飛び上がって二人めがけて突進し、

ユリウスの足元のボールめがけて華麗にスライディングで滑り込んだ、つもりだったんだが。

それは本当につもりだけで、実際はただ足を滑らせて、無様に仰向けにすっ転んだだけだった。

 けっこうな衝撃が全身を襲う。くそぅ、痛いぞ、ユリウス!

私はそれにもめげずに立ち上がって、ユリウスの下半身にタックルでつっこんだ!

 「お、おい!あんた、なにやってんだよ!」

苦情はあるだろうけど、一切、受け付けませーん!

さすがのユリウスも足を捉えられてバランスを崩して芝生の上に倒れ込んだ。

「レオナ!ユリウスやっつけろー!」

「おー!」

「な、なんでそうなるんだよ!?っ!うわぁぁっ!」

ユリウスの悲鳴を楽しむように、レオナが倒れたユリウスの上に飛び乗った。

ケタケタと笑い声を上げながら、レオナはさらにユリウスにのしかかる。

私も負けじと、足元からユリウスの上半身へと這い寄る。

「私たちを置いて行ったお仕置きだ!」

「おしおきだぁー!」

私はユリウスのわき腹に手を伸ばして、指先を肋骨の間に軽く食い込ませて、小刻みに動かしてやった。

「うひっ!くはっ、ははははっ、ちょと、やめろっ、やめろって!」

私がユリウスをくすぐっているのに気づいたレオナも参戦して、そのちっちゃいかわいらしい手でユリウスの脇をコチョコチョし始める。




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