過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/08/15(木) 22:11:57.17 ID:oUgkPfPRo
それからあたし達は、そろって港を出て、タクシーでホテルへと向かった。
カフェに入ると、一番奥の席に、ジュドーとプルツーが座っているのが見えた。
「ジュドー、お待たせ」
あたしが声を掛けると、ジュドーがこっちを向いて、無言で手を振ってきた。
席について、とりあえず、飲み物だけを注文した。
話がある、ってのは分かっていたので、マリは素直に、オレンジジュースを頼んで大人しくしている。
ふぅ、さて、話をしなきゃな…チラッとレオナを見やったら、彼女もすこし神妙な面持ちでコクッと頷いた。
今日、説明するのはあたしの仕事だ。レオナが出て行くことを言ってしまうと、プルツーの動揺を大きくしてしまいかねない。
できる限り中立のあたしがしないと…。
「サイド5で、情報を手に入れて来たよ」
あたしは、口火を切った。ジュドーとプルツーは黙ってあたしを見つめてくる。
「そこで、レオナの過去を調べた。いろんなことが分かった…
レオナがどうして生まれたのか、とか、どんな生活をしていたのか、とか、
お母さんが死んじゃったってことも、全部わかった…」
「姉さん…」
プルツーが、そう不安そうに声を上げた。レオナのことを心配しているんだろう。それを聞いたレオナは、
「ん、大丈夫だよ」
と明るくプルツーに言っている。
「…でも、レオナのお母さんと一緒にレオナを育ててくれた、もう一人の女性が、まだ生きてるかもしれないんだ」
「もう一人の女性?」
ジュドーが聞き返してくる。うーん、二人の関係って、うまく説明しづらいよな…。
いくらしっかりしているからって、14歳にそう言う、オトナの難しい状況をうまく飲み込んでもらえるかどうか…
しかたない、当たり障りない程度にしておこうか…
「説明が難しいんだけど…育ての親、みたいな人、かな」
あたしがそう言ったら、ジュドーは納得したようで「ああ」と声に出しながらうなずいた。
「その人は、たぶん、9年前の戦争のあと、アクシズに逃れている。
今回の紛争でどうなったかって足取りはつかめてないんだ。
でも、あたし達はレオナとその人を会わせてあげたいって思ってる。
だから、今度はサイド3を拠点にするんじゃなくて、宇宙をあちこち彷徨うことになると思う」
あたしは、コクッと息を飲んだ。あぁ、これ言うの、イヤだな…。
「だから、プルツー。あたし達は、近いうちにサイド3を出る。だから、あなたに選んでもらわなきゃいけない…」
あたしはプルツーの顔を見た。思ったほどの動揺はない。むしろ、キュッと真剣な顔をしてあたしを見つめ返してきている。
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