過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/09/01(日) 11:48:48.83 ID:8hpv4eXMo
「なんだ…あんたは…その顔…どうして…?ま、まさか、あのときの、クローン…!?」
彼女は、強ばった口調で、そういった、やっぱり、プル達のことは知らなかったんだね…。
そんなことを思いながらあたしもヘルメットを取った。ふう、と、ため息が出るのはお約束だ。
「彼女は、プルです。レオニーダ・パラッシュの妹の、プル」
あたしがそう言ってあげると、女性は、愕然とした顔であたし達を見つめた。
「これに、メッセージを残してくれてたんでしょ?」
プルからも緊張しているのが伝わってくる。彼女はそういいながら、胸元に手を突っ込んで、何かを引っ張り出した。
それは、レオナがつけていた、あのチョーカーだった。
彼女は、それを見てもっとびっくりした表情を見せた。もう、言葉を失ってる、って感じだ。
うん、これはもう、完璧、間違いないよね。
「レオナは…あいつは、生きてるのか…?」
掠れて、聞き取るのもやっとの声で、彼女は聞いて来た。
「うん、レオナも、近くまできています。あたし達はある人を探しに来たんです。だから、教えてください。
あなたは、ユリウス・エビングハウス博士で、間違いないですか?」
あたしは、改めて女性に尋ねた。
女性は、あたしの言葉を聞いて、すこしためらってから、でも、クッと唇を結んで、頷いた。
その瞬間に、あたしはホッと胸のつかえが取れるのを感じた。良かった…やったよ、レオナ!
博士、ちゃんとまだ生きてたよ!あなたの、もうひとりのお母さん、生きてるよ!
「あ、あたしは!マライア・アトウッドです、レオナの友達で…あぁ、ホントに生きててくれた!」
興奮しているのを無理矢理に抑え込んで、あたしはなるべく簡単に事情を説明する。
でも博士は聞きたいことがたくさんあるようで、あれこれと聞き返してくる。
そろそろ、ルーカス達が行動を起こす時間になってしまう。嬉しいし、いっぱい話してあげたいけど、時間は惜しい。
「細かい話は後でします。今はとにかく、あなたをここから連れ出したいんです」
あたしが言うと、博士は一瞬、何かを言いかけて、急にバシっと両手で自分の顔を引っ叩いた。
「すまない。ちょっと混乱してる…。5分、いや、3分でいい、時間をくれないか?」
博士はそんなことを言ってきた。
どうしよう…あまり時間はないけど…でも、今のまま連れて行っても、逆に動揺をひどくさせてしまうかもしれない。
この船についてはプル以上に博士の方が良く知っているはずだ。
だとしたら、落ち着いてもらって、安全な脱出方法を一緒に考え直すんでもいいのかもしれない。
その間に、あたしはルーカスに無線で状況の変更を伝えられる。
あ、そうしたら、レオナと話もしてもらえるし、一石二鳥じゃない。それがいいな!
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