過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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742: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/09/14(土) 00:00:58.46 ID:xj1B6uGxo

 なんても思いながら話を聞いていたら、急にアリスさんが口を開いた。

「レオナ…あんた、考えは変わらないの?」

それを聞いたレオナは、それまでの笑顔を真剣な表情に変えて

「うん」

とだけ返事をした。

「どうして?私たちに気を遣うことなんてないのに…」

「ううん、そう言うんじゃないよ。でも、アヤさんやレナさんが、ここが私の家だって、言ってくれたから」

なんのことかと思ったら、その話か。

ユーリさん達がこの島に来て、ペンションの客室から今の家に引っ越しをするにあたって、アリスさんとユーリさんは、

レオナに一緒に住まないか、と声を掛けていた。さっき、アヤとの話題にも出ていた話だ。

 その誘いを、レオナは笑顔で断った。自分には、レベッカがいるっていうことと、それから、

私達と一緒にいるのが良い、と言ってくれた。

気を使ってそんなことを言っているんじゃないってのは、感覚で分かっちゃっていたから、嬉しかったけどでも、

すこし複雑でもあった。

だって、レオナにしてみたら、アリスさんもユーリさんも、ずっと会いたいと思っていて、

死んじゃったって思っていた人たちだったわけでしょう?

それも、幼いころの話だし、今でも一緒に居たいって思っても不思議ではなかったのに…。

「それに、ね…」

レオナは、目に、うっすら涙を浮かべてアリスさんを見た。

「マライアと一緒に宇宙に出て、いろんなことを調べて、私は、ママやユーリにいっぱい愛されていたんだなって、すごく実感できた。

 私のことを、二人が命を懸けて守ってくれた。それが嬉しかったし、生きてたって分かって、すごく嬉しかった…。

 私を守ってくれたおかげで、私は、今、アヤさんやレナさんや、レベッカにロビンに、マライアに…

 たくさん仲間が出来て、支えてもらいながら、生きてる。それだけでも十分満足だったのに、二人が生きていてくれて…

 いつでも会いに行けるところにいる。私にとって、こんなに幸せなことはないんだよ!

 だから、私はこれ以上は望みようがないんだ!今度は、私が誰かを幸せにしてあげる番なんだよ。

 私はね、お姉さんとして、マリに、もっとちゃんと、愛情を上げたいんだ。ママの暖かい愛情も、

 ユーリの、ちょっと行きすぎだったり、ときどき厳しくて怖かったりするのも…

 それから、私のも、アヤさんやレナさんや、マライアのもの、カタリナだって、そうしてくれると思う。

 あの子には、なんにもなかったんだ。でも、少しずつだけど、今は、いろんなことを感じ始めてる。

 目一杯甘えて、ちゃんと子どもやって、ゆっくり、満たされながら、成長して行ってほしいって、そう思うんだ」

レオナの言葉に、アリスさんはほほ笑んだ。
 


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