過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/10/01(火) 00:03:46.76 ID:ObsLsi9Ro
あたしは決心を決めて、マリオンを振り返った。マリオンはあたしが言うよりも早く、
「マライアさん、それはいくらなんでも危険じゃ…」
とあたしを制止しにかかってくる。
でも、そんなこと言ってる場合じゃない!チビちゃん達の暮らしを脅かすわけにはいかないもんね!
「安全帯を付けるよ。マリオンはここで、安全帯の確保と指示をお願い。あたしはシート持って、屋上に上がる!」
あたしの言葉を聞いて、マリオンはなんにも言わなかった。黙って、うなずいてくれた。
あたしはポンチョを脱いで、持って来ていたロープを体に括り付けた。
男性の寮母さんに用意してもらったビニールシートを小脇に抱え、
工具の入っていた腰のポーチに、ハンマーとアンカーボルトを詰め込む。
どうせ壊れてるんだ、コンクリートに直にアンカーボルトを打ち込んで、シートを固定してやる。
固定したうえで中から防水対策を施せば、少なくとも今のような浸水にはならないはずだ。
あたしは、木の幹と崩れた壁の隙間に体をねじ込んで表に出た。屋上は、地上以上に風が強い。
もう、立っていることなんて不可能だ。
あたしは、ひとまず、屋上の床に伏せたまま、畳んであったビニールシートの端っこを引っ張り出して
その上からアンカーボルトをハンマーで打ち込む。
このビニールシートだけは放しちゃいけない。
いったん広がってしまったら風にあおられるどころか、せっかくボルトを打ったところが、裂けて飛んでっちゃうだろう。
カーン、カーンと金属音が響く。ハンマーを握る手が雨でぬれて滑るから、余計に慎重にならざるを得ない。
そうして、なんとか一本目を打ち込めた。次は、反対側に打たないと…
あたしは今打ち込んだ場所から2メートルほど匍匐姿勢で移動する。
途中でロープが張ってしまったので、マリオンに怒鳴って、送り出してもらう。
二本目のボルトを打ち込んだ。ここからはもっと慎重に…シートを少しずつ広げながら作業をしなきゃいけないから、ね。
気を付けてよ、マライア。集中、集中だよ…!
最新の注意を払いながら、3本、4本とボルトを打ち込んでいく。
どれくらいの時間が掛かったか、とりあえず、大きな開口部はおおよそ覆うことが出来た。
ふぅ、これで、浸水の心配はなくなったかな。
「マリオーン!作業終わったから、戻るね!」
あたしは、マリオンにそう報告した。けど、マリオンから、とんでもない言葉が返ってきた。
「マライアさん!ここ全部ふさいじゃって、どうやって戻ってくるつもりなの!?」
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