過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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792: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/10/01(火) 00:04:30.24 ID:ObsLsi9Ro


え…?


えぇぇ?!



あぁぁぁ!しまった!


マリオンのその言葉で、あたしはとんでもないことに気が付いた。

穴をふさぐことに必死で、自分が戻ること全然考えてなかった!どどどどどうしよう!?

撤退を考慮しない作戦計画なんか立てたら隊長に怒られる…!違う、そうじゃない!

いや、確かにマヌケだけどね?!怒られるとかそう言うことじゃなくて、どうやって中に戻るか、ってこと!

残念なことに、ボルトはもう完璧に打ち込んじゃったから、多分、そう簡単には抜けないし…

シートを破ったら、張った意味なくなっちゃうもんね…ほ、他に、中へ入る方法…

あたしは、頭を高速で走らせる。っていうか、マリオン、それって途中でうすうす気が付いてたんじゃないの!?

いや、気が付かなかったあたしが言うのもなんだけどさ、気が付いてたんなら、言ってよね!?

そんな理不尽な怒り方をしていたら、ふと、あたしの視界に、園庭に伸びる木の幹が入ってきた。

…このロープ、30メートルはあった、よ、ね…

てことは、マリオン達に中で支えてもらいながら、この木の幹を伝って…

あたしはそう思って、上から木の幹の先の園庭を覗いた。





いや、無理。これは、無理、高い!

戦闘機やモビルスーツに乗って、もっと高いところ飛んでたあたしが言うのもなんだけど、これは怖いよ!

しかも、こんな強い風と雨だもん、確実に手を滑らせて墜落死だよね…

ダメだ、この案は使えない。何か、別の方法を考えないと…そう思っていたら、マリオンの声が聞こえた。

「マライアさん!そのまま隣の部屋の窓の上までいけませんか?!中から私が受け止めます!」

と、隣の部屋の窓?!あぁ、サブリナちゃんの部屋の隣、ってことだね…

そっか、アンカーボルト打ち込んで、そこにロープひっかけて、リペリングの要領で降りれば…

いやでも、手を滑らせたらアウトだよね?リ、リペリングはダメだ。

ロープはガッチリとボルトに固定しておいて、あとは本当に窓の前にぶら下がるだけの方が、いくらか安全、かな…

あとはマリオン次第だけど…だ、大丈夫かな…

「マリオン!それ、できそうなの!?」

「うん、窓の上の庇にだけ気を付ければ、大丈夫だと思う!」

ま、窓の上には庇があるんだね?それなら、そこを足場にできるね…それなら、なんとかなるかもしれない…

「分かった、やってみる!もう少しロープ送って!」

「はい!」

マリオンの提案を受けて、あたしは隣の部屋の窓があるだろう位置まで移動した。

こっちは、倒木の影響を受けていないからちょっと申し訳ないけど、背に腹は代えられないし、怖いし、仕方ないけど、アンカーボルト打たせてもらうからね…

あたしは、窓のすぐ上の屋上にアンカーボルトを打ち込んだ。そこに、ロープをひっかけて、力いっぱい結びつける。
  


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