過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/10/01(火) 00:05:06.49 ID:ObsLsi9Ro
こ、これで大丈夫なはず…あとは、マリオンの方の準備ができてれば…。
「マリオン、居る!?」
「はい、準備できてます!いつでもどうぞ!」
よ、よし…!マライア・アトウッド曹長、しゅ、出撃…!
あたしはマリオンの返事を聞いて、意を決して屋上から下へロープの弛みに気を付けながらぶら下がった。
まずは、庇まで。屋上から垂らした脚が風にあおられて自分の意思とは関係なしにブラブラと揺れる。
くぅっ…どこ、庇ってどこよ!?あたしはまだ屋上に乗っている上半身を支えながら、つま先で庇を探す。
ガツっと、つま先が何かに当たった。そっとそのまま足を付けて行く。
屋上から1メートルほどのところに、庇はあった。コンクリート製で、しっかりしている。両足をつけて、庇の上に降り立った。
でも、問題はここからだ。窓は庇の下。庇は、50センチほど壁から出っ張っている。
正面から降りたんじゃ、窓までの50センチは距離がある。
決して大きな距離じゃないけど、この風に全身を吹かれながらぶら下がるなんて、振り子も同然。
いやいやいや、それはさすがに怖すぎるよね…。
そこであたしは庇の脇から降りることにした。これなら、外壁にへばりついていられる。宙ぶらりんになるよりは、マシ!
「マリオン!右側から降りるよ!」
「はい!」
マリオンにそう伝えてから、あたしは庇の右へと脚を下ろす。この下には何もない。
あとは、ロープだけが頼りだ…でも、このロープ大丈夫だよね…?切れたりとか、結び目ほどけたりとか…しない…よ、ね?
そんなことを想像してしまったら、脚は降ろせたけど、上半身も下ろしてロープに身を委ねることなんてできなかった。
「マ、マリオン!あたしの脚、捕まえられない!?」
「もうちょっと!あと、30センチ降りてきて!」
マリオンの声が聞こえる。あ、あと30センチって…いくら脚を伸ばしても、それは届かない、よ、ね…
あぁ、怖いよう…!
あたしはそれでも胸の内の恐怖心を押さえつけて上半身をグッとズラす。
庇の角をしっかり持って、ロープではなく、懸垂の要領で体重を手で支えながら、ゆっくりと降りて行く。
「あとちょっと!もう少し…!」
下からマリオンの声が聞こえる。腕がプルプルと震えた。
でも、それでも、もうあとには引けない…降りなきゃ…さもないと、宙ぶらりんか、墜落だ。
あたしはさらに腕を伸ばしていく。次の瞬間、何かがあたしの脚に触れて、捕まえてくれた。
「捕まえた!マライアさん、もう少し降りてくれば、窓枠に足を掛けられる!がんばって!」
マリオンがそう指示してくれる。もうちょっと…うぐっ…腕がきついよ…!
下でマリオンがあたしの脚をつかんでいるせいで、体に変な方向へよじれる力が加わっていて、腕への負荷が増している…
でも、つかんでもらわないと、どこに着地していいかわかんないし…でもこの体勢、きっつい!
「もうちょっと!あと、5センチ!」
マリオンの声が聞こえる。あたしは思い切って、クッと腕の力を抜いた。
マリオンが捕まえてくれていた足の裏が、固い物を探り当てる。あった、これが、窓枠!
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