過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/10/02(水) 21:31:29.01 ID:bHj1zBz9o
そんなことを思っていたら、玄関の方でバタバタっと音がした。
なんだろう、と思うよりも早く、ホールのドアがバタンと勢いよく開いて、アヤが顔を出した。
「レナ、大丈夫か!?」
ちょっと!アヤ!まだみんな寝てるんだから、静かに!
私は人差し指を立ててアヤに静かに、と合図をして、そのままホールの外へ連れ出した。
静かにドアを閉めて、改めてアヤに向き直る。
「おかえり、早かったね」
私が言うと、アヤはほっとした様子で笑顔になってくれた。
「ただいま。うるさくして、ごめん」
アヤはそう言って、私をギュッと抱きしめてくれる。もう、心配性なんだから。
「こっちは大丈夫だったか?」
「うん、マライアが頑張ってくれてたから、大丈夫だったよ」
私はアヤの体に腕を回しながら答える。
「マライアが?」
そしたらアヤは、ちょっと驚いたみたいにして、私の顔を覗き込んできた。
「うん、そう。何をしてたか、までは分からなかったけど…
夜な夜なマリオンと外に出て、いろいろと対処してくれてたんじゃないかな。そう言う感じがビンビン伝わってきてたから」
「そっか…礼を言っておかなきゃな」
「あぁ、それなんだけど…知らないふりをしててあげた方が良いかもね」
「知らないふり?」
アヤはやっと私の体を離して、不思議な顔をしてそう聞き返してくる。
「うん、そう。夜ね、ちょっとだけ、マライアとマリオンが話しているのを聞いたんだ。
すごく嬉しいこと言ってくれてた。マライアは、私達に心配をさせないようにって思ってくれてたみたい。
ペンションの心配より、マライアの心配をしたいくらいだったけど…
でもさ、私には、『なんにもなかった』って言うし、マライアがそう言うなら、その方がいいかなって思うんだ」
私が説明したら、アヤはふぅん、て顔をして
「まぁ、レナがそう言うなら、そうしておこう」
って言ってニコッと笑ってくれた。あぁ、アヤってやっぱり笑顔が似合うよね。
それを見てるだけで、私はどんな時よりも安心できるんだ。
「でもまぁ、なんかやってくれたんなら、礼を言ってやりたい気持ちはあるよなぁ」
「ふふ、そう言うことなら、今日はマライアに優しくしてあげて。あの子はきっと、それが一番のご褒美だと思うから」
「えぇ?アタシ、そう言うのが一番苦手なんだけどなぁ…」
アヤはいつもの照れ笑いでそう言う。何も、目に見えて優しくする必要なんてない。
マライアを甘えさせてあげる必要もない。あの子へのご褒美は、対等に接してあげることだって、私は思うんだ。
家族だ、って、そう言ってくれたからね。
アヤは端からそう思っていたんだろうし、私も、それが良いな、とは思っていたから、きっともっと、自然にそうなれるような気がするんだよ。
アヤにそう言ったら、はははっと笑って
「分かったよ。まぁ、じゃぁ、肩もみでもしてやるかなぁー」
なんて言いながら、私の手を引いてホールへと入りなおした。
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