過去ログ - 恵美「もし私が日本に馴染めなかったら」
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16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/06/15(土) 22:51:11.93 ID:aEntuCFko
恵美(お前が)

恵美(数えきれないほどの人間達を殺してきたお前が、そう言うのか)

恵美(人間のようなふりをしてそう言うのか――!)

言葉は出なかった。
思考よりも先に、右手に顕現する進化聖剣・片翼。
それを見て、ようやくアルシエルは事情を察した様子だった。

芦屋「なっ……」

だが、遅い。
魔力がないことを裏付けるように、ただの人間と変わらぬ速度で後ずさるアルシエルの胸を聖剣で突く。
剣を引き抜くと、悪魔大元帥アルシエルは呆気無く倒れ伏した。
玄関に血が流れ出る。

恵美(……死んだ、か……?)

その瞬間、恵美の足下に倒れたアルシエルの手が伸びる。
その手は恵美の足首を、瀕死とは思えない握力で掴んだ。

恵美「な!」

芦屋「……魔王様のところへは……行かせん……」

内臓が傷つき、血の混じる咳を吐きながらも、アルシエルは手を緩めなかった。
もっとも、魔力のない彼にはそれ以外に何もできなかった。
せめて死ぬまで魔王に尽くす、それ以外は何も。

その様子は更に恵美の癇に障った。


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