過去ログ - 恵美「もし私が日本に馴染めなかったら」
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/06/15(土) 22:51:57.63 ID:aEntuCFko
恵美「このっ……悪魔の分際で!」

恵美「忠臣ヅラなんかするな……正しいことをしているような顔をするなああああ!」

言いながら、両手で逆さに握った聖剣をアルシエルの身体に突き刺す。
何度も。
何度も。

恵美「死ね……死ね、死ね、死ねぇぇぇっ!!」

一、二分ほど経っただろうか。
ああ、そういえば人が来ないな、このアパートは住人はいないのかな――
息が切れて手を止めた恵美が、そんなことを考える。
足下の死体は、とうに動かなくなっていた。

未だ足首を握っているアルシエルの右手を、聖剣で切り飛ばす。
部屋の中を覗うと、他には誰もいなかった。

恵美(こいつは魔王のところには行かせないと言っていた……なら外出中。十中八九マグロナルド)

恵美は思案する。
勝利を優先するならこの場で待つべきだ。
近くに隠れ、帰ってきた魔王がアルシエルの死体を目にして動揺した瞬間、背中から斬りかかる。
もしも奴が昨日のように夜まで働くのなら、相当な時間待つことになるが――

恵美(……待つ?)

恵美(こんな悪魔の住処で? 何時間も? こんな気分のまま?)

恵美(……できるわけがない)

オルバの忠告を思い出すが、要は敵が手を打って魔力を吸収する前に瞬殺してしまえばいいのだ。
まだ聖法気には余裕があった。
その際、相当な数の人間に殺人者として見られることになるが、どうでも良かった。
どうせ数時間後には消えて、二度と戻らない世界だ。
恵美は聖剣をしまい、笑って階段を降りていった。


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