14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/24(月) 06:54:28.53 ID:3DHSIISl0
イヴ「えっ?えっ?何?なんですか?」
イヴ(びっくりした、びっくりした、びっくりした!何か飛び出た!ぶつかった!)
イヴ(生きてる?生き物?なに?)
P「ビックリ箱」
イヴ「ビックリ、箱…」
言いながらイヴは起き上がり、転がった玩具を確認する。
そうして事態が飲み込めると、あー、と声を漏らしながら、乱れたスカートの裾を直した。
イヴ(イタズラ…)
イヴ(よくよく考えたら、当然です。トマトのお返しにマグカップがもらえるわけないじゃないですかー)
イヴ(がっかりしちゃだめです。当たり前なんですから)
イヴ(そもそも、私はサンタでPさんはサンタじゃないんだから、プレゼントをもらえると期待するほうがおかしいです)
イヴ(馬鹿ですねー私は)
イヴ(Pさんがイタズラをしかけてきたんだから、楽しそうにしなくちゃ)
イヴ(笑わなくちゃです)
イヴ「も〜、びっくりしましたよ〜!なにするんですか〜!」
イヴ(悲しくない、がっかりなんかしてない)
イヴ(ちゃんと笑えてるでしょうか)
イヴ(Pさんが期待していた通りの反応をしなくちゃ)
イヴ「いい子にしてないと、クリスマスにプレゼント貰えないんですからね〜!」
イヴ(馬鹿な悪い子は、プレゼントを貰えない…)
発する声と内面とを両方聞きながら、踵を返し事務机へと近付く。
一番下の引き出しに、もう一つ箱が入っているのを思い出したのだ。
引き出しを開け、その箱を取り出す。
笑いながら怒り、同時に悲しむという器用な芸当をこなすイヴは、床へと向かいがちな視線のせいか、こちらの所作には気が付いていないようだった。
俯き気味のその眼前に、白地に赤と緑の星が入った包装の箱を差し出す。
イヴが気付き、顔を上げた。
P「今度は本物」
イヴ「えっ?」
P「前にイヴが欲しそうにしてたから」
イヴ「…っ! …えっ、なんですか〜もう」
P「イヴがいい子だからプレゼント」
イヴ「…」
今まで忘れていたという事は言えない。
心を読んでいますという事はもっと言えない。
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