過去ログ - 絹旗「私が探し続けたものは――」
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21: ◆1yXtrQq8OHOj[saga]
2013/07/12(金) 00:53:14.47 ID:/v0IwgxGo
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フレンダのミスはふたつ。
一つ、頬に当ててある上条の手を振り払わなかったこと。
一つ、上条を一般人だと決めつけ油断していたこと。
「ま、あれだよな。殺さなきゃならないのは強さが足りないからさ」
頬に載せた手を思い切り振り抜き、同時に空いている左手で銃を構えたフレンダの細い腕を力任せにつかみ上げる。
体を完全に起こした反動をそのまま利用し、くるりと回転すると、うまい具合にフレンダの足は掬われた。
態勢が崩れたので、右手を頬から首に持って行き、そのまま押しこむとフレンダは簡単に転んだ。
フレンダが態勢を整える前に、飛びつき、両足で両手を塞いだ。
「相手が脅威なのは同レベルの力しかないからだ。
圧倒的な力がありゃ、殺す必要なんざないんだよ」
フレンダを見下ろしながら、上条は冷たく笑った。
「あ、んた……」
フレンダは負けたことが悔しいのか、別の理由かはわからぬが瞳を濡らしながら上条を睨みつける事しかできなかった。
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