過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」2巻
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/06/28(金) 21:34:50.41 ID:tARKFY50o
翌日の早朝、私は笹塚駅に降り立った。
まだ貞夫は寝ている時間だろう。
まさかこの時間に私が来るとは思っていないだろうが、別に時間の指定をしたわけではない。
寝顔の一つも拝ませてもらおう。

相変わらずのオンボロアパート、ヴィラ・ローザ笹塚に近づけば、貞夫の部屋の窓枠に洗濯物が干されているのが見えた。

恵美「……ん?」

微かな違和感。
よく見れば、洗濯物は皺だらけのまま雑に干されていた。
あの芦屋がこのような干し方をするはずがないのだが……

「まったく、洗濯物一つ満足に干せないのか。本当に半蔵殿は家事を知らないのだな」

恵美「!?」

女の、声?

咄嗟に壁に身を潜めてそちらに目をやると、窓から姿を見せる少女がいた。

少女「皺のまま干したら型崩れするだろう。乾きにもムラが出る。そういう知識もきちんと持て」

漆原「はいはい、すいませんねー。あーもう、本当に芦屋がもう一人増えたみたいだ」

……ちょっと待って、ちょっと待って。

彼女は誰? 何?
貞夫の部屋で漆原と話しているということは、新しい悪魔だろうか。
それならいい。貞夫のかつての部下、それだけならいい。

……ただの隣人だったら。
それも、家に上がって家事に口を出せるレベルの、親しい間柄だったとしたら。


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