過去ログ - リヴァイ「俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって」
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178:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/15(月) 21:52:18.18 ID:TMIUBM/d0

「ああ――そうだろうなぁ!」

その程度の筈がねぇよな。分かっている、知っているんだよ。
てめぇが俺の力量を観察するように、俺もそれは同じだ。仮にも獣の巨人なんて大物なんだ。この程度、出来て当然に決まっている。

死の網が迫る。
上下左右。
太すぎる豪腕を持って、掻い潜る隙間が極端に狭い中を、恐れず引かず突き進んだ。

避ける。
――避ける、避ける、避ける。
避けつつも、必死に前進していく。逃げては勝てない、前へ進み攻撃を与えてこそ、勝利が掴めるのだ。

まるで乱気流の中を、舞うちっぽけな羽だ。生きた心地がしない。
限界まで体躯を捻り片側のアンカーを打ち出しては、すぐにもう片側のアンカーを射出して、己の身を縦横無尽に飛ばしていく。
アンカーを突き刺す先は、獣の巨人を取り囲む民家の屋根や壁だったり、時には目標物の無い虚空に向けて射出し反動で身を飛ばす。
巨人そのものは除外した。
刺さる保証もなければ、ワイヤーを掴まれたら逃げようがないからだ。

その連続。その繰り返し。
一瞬の油断やミスすら許されない工程を精密機械のように行いながら、獣の巨人の至る箇所に斬りかかる。
もはやうなじだけに集中は不可能だった。
一縷の望みを賭けて、この個体にはうなじ以外の弱点がないか、体毛に覆われているようで守りが薄い場所がないか。回避と攻撃を連動させていく。


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