過去ログ - リヴァイ「俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって」
↓
1-
覧
板
20
210
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2013/08/05(月) 23:14:31.91 ID:onjTWGp30
そう。
それ故に。
――獣の巨人は気付かない。
大通りが十字路となって交差したこの場は、周囲には大小多くの建物がひしめき合っているのを。
十字路の中心に立つ獣の巨人を、360度包囲するように、建造されている事に。
――獣の巨人は気付けない。
怒りに囚われすぎた結果、棒立ちで隙だらけの姿を晒している事実に。
傲慢さと慢心と自尊心。矜持やプライド。
有りとあらゆる感情を刺激され続けた結果、冷静な思考というモノが剝がされ欠如してしまっている事に。
――獣の巨人は知らない。
ウォール・マリアが突破された惨劇の五年前から、来るべき時に備えて備えられたのが、この場なのだという事を。
家畜という現状に唾を吐き、自由と希望を求め。
本当に訪れるかも不明な、僅かな可能性に賭けて、来る日も来る日もこの場は改良に改良を重ねられていったのだ。
――獣の巨人は知りえない。
敵対していた人物が、人類最強の兵士と呼ばれていた事を。
人類の希望を担い、数多の巨人を屠ってきた存在で在り。人類最強の兵士が、どうして人類最強で在り続けれたのか、を。
ただ純粋に強いからではない。
それも基準の一つでがあるが、あくまで一側面を示した物でしかなく。
人類最強と呼ばれた人物は、なによりも己の弱さを知り尽くし、人類が如何に非力で脆弱なのかを身に沁みて学んでいる。
だから。
だからこそ。
獣の巨人は、知ることになる。気付くことになる。
己が敵対していた相手が――人類が。如何に狡猾で、如何に冷徹で、如何に逞しいか、を。
それは。
その反撃の狼煙とでも言うべき一撃は――交差した十字路に棒立ちする獣の巨人の背後の建物から、大きな轟音を発して開始した。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
275Res/241.17 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - リヴァイ「俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1372604905/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice