過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part3
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◆EBFgUqOyPQ
[sage saga]
2013/07/02(火) 22:46:37.79 ID:WkN5BQNwo
少女は監視の目が緩んでいることになんとなく感じ取っていた。
少女(ここで勝負をかける?でもその後どうする?)
少女はここで動くことはできるがその後に周子から逃げられるとは思えない。
周子の監視が完全に止んだのならともかく、ほんの一時的なもの。動くことは得策ではない。
少女(やっぱり……耐えるしかないか)
ピィ「ところで○○ちゃんは、家族とは仲いいのか?」
唐突にピィはそんなことを訪ねる。
少女は突然投げかけられたその問いに少し驚くが、表情に出すことはなかった。
少女「ダー、パパもママも……大好きですよ。どうして突然?」
ピィ「他人の家の事情に首突っ込むのはよくないかなとも思ったけど、さっきの電話の時にあまり家族と話すような感じじゃなかったみたいだからな
もしかしたら何かあるのかと思ってね。だから安心したよ」
ピィはそういって笑った。
少女は笑顔というものを知らない。感情は殺すように訓練されてきたからだ。
他の隊員たちもほとんどは感情を見せず機械のように任務をこなしていた。
だからこそまともな感情というものに触れることもなかったので、おのずと心は麻痺した。停止していた。
仲間が死のうと、自信が傷つこうと、何も感じなかった。
だが麻痺していただけなのだ。凍り付いているだけなのだ。
部隊の人間の中には人間らしい感情を捨てたものも多い。
ただ彼女は人の感情を知らなかったのである。
ピィの他人を思いやるという当たり前の感情、そしてその感情をそのまま表した笑顔には彼女にとっては未知のものであると同時に
少女(うらやましい)
他人が持っていて自分が持ってないものを欲する感情、それでいてはるか遠くにあるものである憧れという感情を少女は幽かだが、初めて抱いた。
その感情は、無自覚にも凍えきった心に熱を与えた。
その未知の感覚に浸っていて彼女はほんの少しだけ油断したのだ。
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