19: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:33:47.51 ID:bAq3pyUe0
「お金がなくたって、どうにかなる。僕みたいに。普通に生きてる」
「それに、顔は。顔より本質を理解してくれる人が現れる。らしい」
20: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:34:15.87 ID:bAq3pyUe0
「どうかな。僕は、思わないかな。これが最高だと思えるから」
「最低なのに、最高なんだ。ちょっと矛盾してるけど、これでいい」
21: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:34:51.13 ID:bAq3pyUe0
『ああ、お前には、友人なんていないんじゃないのか』
『そんなことねえよ。なんだって、そう言えるんだよ』
22: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:35:23.64 ID:bAq3pyUe0
また、僕は誰かの夢を見た。あの日からだ。
こんな選択をしたことがある。そう思ったときからだ。
何かにつけては僕の夢に現れて、勝手に去っていくんだ。
23: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:35:50.15 ID:bAq3pyUe0
「ダメよ。勝手に入って、絶対に怒られることになるのよ」
「でも、気になるとは思わないの?君も一緒に行かない?」
24: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:36:21.47 ID:bAq3pyUe0
「そりゃ、こんな貧乏で、あばずれの母親持って、あんたも嫌でしょ」
「あんた、言われてるでしょ。母親は、誰とでも寝てるんだぜ、とか」
25: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:36:48.64 ID:bAq3pyUe0
「他人の為にやり直せる人生か」
テレビもなんにもつけずに、僕は部屋の中でそう呟いてみた。
確かに今の僕は人に不幸だの親はどう言われようとも幸せだ。
26: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:37:20.11 ID:bAq3pyUe0
十分か二十分か三十分か歩いた所で、僕はその豪邸を見つけた。
なんだこれ。こんなところ、この街のどこにあったんだろう。
そう思うほど、広い家だった。話に上がったことすらない。
27: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:37:49.05 ID:bAq3pyUe0
相変わらずほこりくさい屋内だった。
いくつか鍵がかかっており入れなかったが、廊下に壺があった。
落としたら簡単に割れそうだが、見て分かるほどには高級品だ。
28: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:38:50.88 ID:bAq3pyUe0
僕はシャツを捲り上げ、マスクの代用として使っていた。
引いてみると、階段を登った時のような音がする。軋む音だ。
酷いその音の後に訪れたのは、家の外に現れた人の気配だ。
29: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:39:18.56 ID:bAq3pyUe0
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