過去ログ - 打ち止め「とある科学の最終信号!ってミサカはミサカは宣言してみる!」
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22:icoi ◆3FE3k//nSQ[saga]
2013/07/03(水) 18:51:30.31 ID:xkdr3CT00


「ふふふ、でもなんだかその言い草も懐かしいですねぇ白井さん」

「何がおかしいんですの初春」


 奥のキッチンから現れた黒髪に花飾りの少女・初春飾利は、含みのある微笑みを浮かべて白井に近付いてくる。
 彼女は趣味で買い揃えた白磁のティーセットをテーブルに並べながら、飴玉を転がすように甘い調子でこう語った。


「そういう時代がかつて白井さんにもあったじゃないですか。それこそアホ毛ちゃんのこと怒れないレベルで猪突猛進してましたっけ。
 固法先輩や御坂さんにもよく叱られてましたよね。ほら、覚えてます?『残骸』の一件とか──」

「ぶふっ!? そ、そんなものは若気の至りですの!
 初春、それ以上余計な口を叩くとそのよく回る舌の上に唐辛子でもプレゼントしますわよ!?」


 大声で誤魔化し、赤面の白井が初春を睨み付けたところで、まるでタイミングを見計らっていたように、詰所の引戸が開けられる。
 ぴょこりと隙間から覗く金と銀の頭。その正体は言わずもがな、フレメア=セイヴェルンとフロイライン=クロイトゥーネだった。


「……お邪魔します」

「にゃあにゃあ、大体お説教は終わったみたいだな」

「あれ、二人とも今来たの? ってミサカはミサカは──」

「いいえ、わたくしの話はまだ終わっていません! 貴女にも言いたいことがたっぷりありますのフレメアさん!」


 ぴしゃりと飛ばされた白井の声に『にゃあ!?』と肩を跳ねさせるフレメア。


「あ・な・た・は! 一体これで何度目なんですの!? 前回はスキルアウトの抗争に殴り込んで、前々回は迷子と一緒に迷子になって!
 一般市民が英雄気取りでわたくしたちの領分に干渉しないでくださいまし! はっきり言ってクソ迷惑ですの!」

「にゃああ!? だ、大体私はヒーローとして、自分が正しいと思ったことをしただけだ!」

「自ら相手を挑発した挙げ句第三者に助けてもらうことのどこがヒーロー活動なんですの!?
 せいぜいお荷物ヒロインもいいところです! ご自分のトラブルメイカーっぷりを少しは自覚しろと言っているんですの!
 つーか年上であるわたくしを白井呼ばわりとは何事ですのこの舶来マセガキ!!」

「むにゅっ!? う、うにゅあああああああああああああああああああああああああああああ!!?」


 鬼のような形相でフレメアのほっぺたを右に左に引っ張りまくる白井黒子。
 その傍らで、すっかり馴れた様子の初春はのほほんとした笑顔で「フロイラインさんもお紅茶どうぞー」とティーカップを渡していた。


「フロイラインさんが私たちの所まで通報してくれたおかげで、迅速な対応ができました。すっかりアホ毛ちゃんたちの保護者さんですね」

「……自分に出来る範囲であれば、手助けするのは当然、そう思います。
 私はこの街では無能力者という扱いですし、直接の戦闘には向いていないようです、から」


 肯定も否定もせずにそう述べた銀髪の少女の言葉に、とてとてとソファへ近寄ってきた打ち止めは目を丸める。




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