13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/03(水) 17:35:40.33 ID:r4FRmMPoo
魔導師(昔は大勢で一緒に暮らしたものだったわ)
魔導師(どんなに貧しくても、世間から嘲笑されても、笑顔で食卓を囲んでいた)
魔導師(独立してからは、社会的には成功してもどこか寂しかった)
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/03(水) 17:36:20.43 ID:r4FRmMPoo
魔導師(この子が自分から話しかけてくることはほとんどない)
魔導師(おそらく、ただ命令を聞くように指導された結果だわ)
魔導師(奴隷の運命は主人に左右される)
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/03(水) 17:37:31.40 ID:r4FRmMPoo
魔導師(いわば、奴隷が存在するのは様式美……けれど、あまりにも彼等が不憫だわ)
魔導師「ご飯、足りたかしら」
少年「……その、おかわりしてもいいですか?」
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/03(水) 17:37:57.98 ID:r4FRmMPoo
魔導師「……そろそろ研究棟に行かなくちゃ」
魔導師「一緒に来てくれるかしら。私の研究を見せてあげる」
少年「は、はい」
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/03(水) 17:38:24.66 ID:r4FRmMPoo
少年「これは……」
魔導師「私の研究の試作品よ。完成品は町の防壁に埋め込んであるわ」
魔導師「この魔導器を起動させると防壁が強化されるの」
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/03(水) 17:40:08.31 ID:r4FRmMPoo
少年「こっちは……?」
魔導師「新しく研究している新型の防壁よ」
魔導師「基となる石の壁がなくても、魔力で壁を作ることができるの。上空もドーム状に覆えるわ」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/03(水) 17:40:48.66 ID:r4FRmMPoo
少年(僕はなんてすごい人に拾われてしまったのだろう)
少年(魔力の壁の製作者なんて、町でもかなりの有名人なはず)
少年(世間の情報をもらえる機会なんてなかったから、名前すら知らなかったけど……まさかこの人だったなんて)
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/03(水) 17:41:55.08 ID:r4FRmMPoo
少年「でも僕、本当に呑み込みが悪いんです。ごくごく簡単な作業くらいしかできなくて」
魔導師「自分はできるって自分に言い聞かせるの。できないって思っていたら余計おばかになっちゃうだけよ?」
少年「…………」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/03(水) 17:42:22.22 ID:r4FRmMPoo
数ヶ月後
魔導師「うん、だいぶ肉付きも良くなったわね」
魔導師「お勉強も随分効率よく熟せるようになったし、やっぱり元が良いんだわ」
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/03(水) 17:43:05.25 ID:r4FRmMPoo
研究員(あいつ、子供なのを利用して魔導師様にベタベタと貼りつきおって……)
研究員(どうにも邪魔だ)
研究員(あんな子供さえいなければ研究だってもっと進んでいただろうに)
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/03(水) 17:47:37.71 ID:r4FRmMPoo
少年「それならいっぱい食べていっぱい運動して、魔導師さんよりずっと大きくなりますから!」
魔導師「あら……それはそれで楽しみね」
少年(大体、ちゃんと食べるようになってからやたらあそこが元気になってきちゃったし)
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