過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」3巻
1- 20
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/06(土) 19:38:25.71 ID:6QX93pwdo
恵美「で……どうするのよ、これから」

真奥「どうするのったって、どうすりゃいいんだ」

その視線は、私の腕の中のアラス・ラムスに向いている。

大変だった。
何しろ私達二人とも身に覚えがないのでアラス・ラムスの発言を否定すると、彼女は赤ん坊らしく泣き喚いた。
そのまま私に突撃してきて、仕方なく抱っこしているとだんだん落ち着いてきたのだ。

正直、可愛い。
この子が本当に私達の子供で、聖剣絡みの懸念さえなければ頭を悩ますことはなかったのだが。

アラス・ラムスは私のことはともかく、「ぱぱはサタン」とはっきり言った。
この場の誰も口にしていない貞夫の本名をだ。
しかもリンゴの姿でゲートから、明らかに何者かの意思で送られてきており、聖剣の一撃を受け止めている。

聖剣といえば前回奪おうとしたサリエル、あれがまだ聖剣を狙ってるのなら問題だが、
奴はマグロナルド幡ヶ谷駅前店の木崎店長に一目惚れして、
十分な力を残しているのに普通に働きこの世界に居座っている始末だ。
どうでもいいがマグロナルドの通いすぎで太ったらしい。

鈴乃「『アラス・ラムス』というのは、天界の言葉ではない。れっきとした、エンテ・イスラで使われている、人間の言葉だ」

サリエル黒幕説の更なる否定材料をベルが語る。
エンテ・イスラの中央交易言語において、『アラス』は『翼』、『ラムス』は『枝』の意だ。
一体誰がその名をこの子につけて、送ってきたのか、さっぱり分からない。

真奥「リンゴの前段階が無ければ、普通の赤ん坊なんだがなぁ。うりうり」

恵美「ちょっとやめなさいよ。折角寝ついたのに」

いつの間にやら寝息を立てていたアラス・ラムスのほっぺたを突く貞夫。
……止めつつも、若干の幸せを感じてたりする。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
99Res/100.81 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice