過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」3巻
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]
2013/07/06(土) 19:32:08.81 ID:6QX93pwdo
恵美「とりあえず、はいこれ」
ベルに持っていた紙袋を手渡した。
鈴乃「あ、ああ……これが、例の?」
恵美「そうよ。一日二瓶ね。貴重な物だから、大切に扱ってね」
中身は聖法気を補充できるホーリービタンβだ。
彼女も私同様、この世界では聖法気を自然回復できない。
真奥「魔王軍の財産を分けてやるんだ、ありがたく思えよ」
にやりとして言った貞夫に、ベルは微妙に悔しそうな顔をした。
鈴乃「……敵に塩を送られるとは」
恵美「まあまあ、これは友人の私からの贈り物ってことで」
彼女は立場上、魔王と、そして魔王に与した私の敵だ。
だが紆余曲折あって、私個人とは友好な関係を築いているし、今もこうして魔王である貞夫と同じアパートにいる。
なので一応貞夫に一言告げた上で、ホーリービタンβを進呈するため持ってきた次第だ。
今の彼女は、少なくとも私に何も言わず貞夫を討伐するようなことはない、と信じている。
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