過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」3巻
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32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/06(土) 19:46:21.01 ID:6QX93pwdo
昼食を食べたり、メリーゴーラウンドに乗ったりした――なお、娘と共に喜んでそれに乗る魔王がいた――末に、
私達は土日祝日に行われるヒーローショー会場の席に座っていた。
魔王城にテレビなどないためアラス・ラムスが戦隊ヒーローを好きかどうかも分からないが、
その手にした色とりどりの風船のように、カラフルなものを好む傾向かあるそうだ。

ステージに煙と花火が舞い散り、どうやら忍者がテーマらしい五人のなんたらジャー達が現れる。

真奥「へぇ、結構高いとこから降りるんだな!」

言ってはしゃぐ魔王である。
楽しそうなのは結構だけど、ことによると娘より父親のほうが楽しんでるんじゃないかしら……
そんなことを思い、ふと私達の間に座るアラス・ラムスに目を向けてみると、

恵美「……アラス・ラムス?」

それで貞夫も異常に気づいたようだ。アラス・ラムスを見る。
アラス・ラムスは普段の豊かな表情が嘘のように無表情で、何事かを呟いている。

アラス・ラムス「ぱぱ、あれ、せひおと」

真奥「なんだ、どうした?」

アラス・ラムス「きから、みんなおちちゃった。ままがあたしをつれて、にげた。まるくとももういない」

一体何の話なのか。
疑問に思ったとき、再びの変化。
アラス・ラムスの額に、瞳と同じ紫色の、三日月の紋様が浮かび上がった。

咄嗟に貞夫が帽子を深く被らせて、それを隠す。


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