過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」3巻
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[sage saga]
2013/07/06(土) 19:35:17.26 ID:6QX93pwdo
赤ん坊「……ぷひっ」
二度目のくしゃみ。解けた皮が再び集まり、黄色いワンピースとなり赤ん坊の身を包んだ。
真奥「……ん?」
誰もが口を開けない中、貞夫が疑念の声を出す。
何かあったのか、と問うよりも赤ん坊に目が行く。
彼女は気だるげに目をこすり、ぼんやりしていたかと思うと地面に横たわって、
赤ん坊「……すひゅー……」
……寝た。
真奥「って、おいっ!?」
ツッコミだけを入れるが、混乱しているらしく言葉が続かない。
他の皆も同様だ。
いや、声を上げる男が一人。
漆原「……まずい、人が来るよ!」
階段の上にいた漆原の目は笹塚駅方面への道路に向いていた。
その一言で全員がはっとする。
さっきのゲートの光も誰に見られていたか分からないのに、これ以上人目につくわけにはいかない。
鈴乃「おい、アルシエル! とりあえず魔王城に運ぶ! 布団を出せ布団を!」
芦屋「わ、私に命令するなクレスティア!」
動いたのは赤ん坊の扱いに慣れているらしいベルだった。
言われて芦屋が部屋に引っ込み、赤ん坊を抱きかかえたベルが階段に向かう。
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