過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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◆S.3OfNv5Fw
[saga]
2013/07/15(月) 10:42:48.84 ID:rh9YQKQy0
「こ、こういう時だけそういう風に言って! だ、だから卑怯なんですよ――さんは!」
「……いくらでも誹りなさい。これは、私の本心だよ。まぁ、それだけ怒れるんだ。少しは、元気が出たかい?」
「……えぇ。ちゃんと、見ていて下さいね。め、目を逸らしたりしていたら、怒りますよ!」
「あぁ、見ているさ」
私が微笑むと、幸子の震えが幾分和らいだ。
大きく深呼吸をし、幸子はコンセントレーションを高めている。
そして、彼女の名前が呼ばれた。
「よし、行って来い。12時までには戻ってくるんだぞ。靴、落とすなよ?」
「ボ、ボクはシンデレラみたいなヘマはしませんよ!」
軽快な冗談を飛ばし、彼女背中をはたくようにして送り出す。
煌びやかな舞台へと、幸子が進んでいく。そして、彼女の姿は眩い光の中に消えていった。
「……信じてるからな」
私は誰に言うでもなしに、こう呟いていた。
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