過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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◆S.3OfNv5Fw
[saga]
2013/07/21(日) 20:26:06.76 ID:3F74c3xT0
そして、当日。
携帯のアラームがけたたましく鳴り響いた。私はそれを止め、布団から上体を起こし大きく欠伸をした。
朝の六時。普段よりも一時間も早く起きた為に、頭がいつもよりも緩慢とした感じであった。
適当に身支度をし、白飯と味噌汁、そして焼魚を並べて質素な朝食を摂る。
幸子からは何処に行く、という事は聞いていなかった。
昨日は散々どういう予定なのかと聞いたがただ一言、八時に向かえに来いとだけしか言ってくれなかった。
何かサプライズでも目論んでくれているのだろうか。
そう考えると本来は彼女の為のオフだと言うのに、彼女の歳相応な所というか、
私の為にそういう事をしてくれているのだと思ってしまい、自然と顔が綻んでしまった。
着替え以外の身支度を済ませ、さてどうしようかと箪笥の前に陣取った。
今日はスーツが良いか、いやそう言えば以前買い物に付き合っていた時もスーツだけだったなと、私は悩み始めた。
私服を引っ張り出そうかとか、いやそれではあらぬ誤解を受けるのではないかと散々悩んだあげく、結局スーツで行く事にした。
ようやく全ての身支度を終えた所で私はふと、まるで今の自分は色気付いたばかりの学生のようだなと思った。
そうして楽しげに、自分を鼻で笑った。
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