過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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◆S.3OfNv5Fw
[saga]
2013/07/07(日) 17:18:36.30 ID:qH1jWcyn0
夏の暑さと、互いの熱が、理性を淡雪のように甘く溶かし、本能を更に露呈させていく。
互いの理性が溶けるのに比例し、互いを貪る水音が更に激しさを増し、意識が互いの中に埋没する。
どれくらいそうしていただろう。二分か、いやそれ以下だろうか。
それすらもわからない、時間すら溶けてしまったような感覚の中、私達はそうして唇を重ねていた。
ずっとこうしていたい、そう思ったが、彼女の事を考え唇を放した。
ゆっくりと――唾液の糸を引きながら、彼女の乱れた吐息を感じながら――舌を剥がしてゆく。
小刻みに体を震わし、息を整える彼女を見つめる。
彼女も夢見心地に、蕩け切った目で私を見つめ返してきた。
この愛おしい目を見て、私はまたすぐに彼女を求めたいと思ったが、何とか残った理性を振り絞り制止した。
その代わりに、私は彼女を優しく抱きしめた。彼女も力を抜いて、私に体を預けた。
「……幸子」
私が彼女の名前を呼ぶと、乱れた息の中で小さく「――さん」と、返事が返ってきた。
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