過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part4
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197: ◆IRWVB8Juyg[saga]
2013/07/13(土) 22:53:54.24 ID:+W9EwcPAo
「レナは……これから、どうするつもりかは決めてるのか?」

「え? ……どうって、どういう意味?」

 店長がレナへと質問をすると、レナは最初何を言われたのかわからないようなリアクションをした。
 しかしその意味を理解すると、今度は少し語気を強めて聞き返す。

「……そのままの意味だ。もう子供じゃない。戦うのにはいろいろなものを捨てなきゃいけない」

 店長が目を細める。彼の店は決して流行っているわけではない。
 しかし大きなケガをしてしまえば店の経営に関わってしまうし、その結果として店に来てくれる人たちへ『迷惑』をかけてしまうこともある。
 自営業だからこそ、多少の無茶も利く。しかし、普通の職ならばそれが原因で自身の生活にも影響がでてしまうかもしれない。

「俺の店だ、お客さんには悪いけど無茶だってできるだろう、でも」

「……私にもいろいろあるでしょう、って? まぁ確かに、そこそこいいお仕事してるけど」

「なら、そっちを優先してくれてもかまわない。ヒーローは他にもいるし、無理をする必要だってない」

 これは正論だ。世界にはヒーローがあふれ、守るための組織もあり、自分たちは特別でなくなっている。
 そんな中で、失うものがあるのに。無理に戦い続けることはない、と。
 正義の味方であったからといってそうあり続ける必要は、ない。そう店長はレナへと告げた。

 しばらくの沈黙が流れていく。まるで突き放すような言い方に美優が店長を咎めるべきか悩んでいる。
 レナは一度大きく息を吐くと、にやりと不敵な笑みを浮かべて答えた。


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