過去ログ - 薫「魔法少女?」まどか「超能力者?」
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EPA「キャッツ オン ザ ストリート」5
◆X/Lv.1Xswo
[saga]
2013/07/15(月) 22:10:55.51 ID:hZXSI6CE0
(ついに特務エスパーにまで目ぇつけられちゃったか……)
非常にまずい。泥棒少女はそう思う。
もちろん数回菓子を盗んだ程度で特務エスパーに狙われるなどありえない。
ずっと犯行を繰り返してきたためにマークされていたのだろう。
そうだとすれば、今追ってきている一人を倒したところでどうにもならない。
次はもっと強力なエスパーを持ってくるか人数を割いて組織だって追い詰めてくる。
「投降してください『佐倉杏子』! 我々はあなたを保護します!」
上空から見下ろしてくる特務エスパーは堂々と降参を促す。
(やべっ、名前まで割れてんじゃん。こりゃこの町から消えるぐらいじゃ
逃げ切れねーんじゃねーの?)
佐倉杏子と呼ばれた泥棒少女は冷や汗を流す。
投降するか、逃げるか、あるいは戦うか。大きな決断のいる状況だった。
が、そこに意外なことが起こった。
緊迫した捕り物の中、一人の少女が悠然と歩いて佐倉杏子に近づいて来たのだ。
「なっ、バカ、こっち寄って来んなよ」
上空にいる特務エスパーに聞こえない程度の声で、杏子はその少女に言った。
「お兄様の仕事も雑ね、バベルに捕まるギリギリじゃない」
その金髪の少女は、杏子の制止など意にも介さぬように平然とつぶやく。
「うぜぇ、なにムシしてくれてんの?」
杏子が怒りをあらわにしても、金髪の少女は相手にしていないような態度だ。
「それじゃ『ファントム』、あとは任せたわよ」
そんな事を言ったかと思ったら、急に少女の髪の色が変わっていった。
金髪の色がだんだんと濃くなり、やがて燃えるような赤色になる。
「あ、あんたも魔法少女か!?」
杏子の疑問にも少女は答えない。
不思議は髪の色が変わったことだけではなかった。
これだけのやり取りをしていたら、いい加減上空にいる特務エスパーにバレそうな
ものなのに、全く気付かれていないのだ。
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