27: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:28:09.56 ID:EnRHzSex0
「君なら、もっと頭のいい所に入れたと思うんだけどな」
「それもできた。けど、なんて言うか。理由があるのよ」
「理由。一つランクを下げて、上位を取りたい、とか?」
「どうかしら。なんて言うか、詳しくは言いたくないの」
何だか釈然としないような返答を貰い、少し困った。
まるで、この学校でなければいけないような答えだ。
「もう遅いし、そろそろ帰らない?ご飯食べられないよ」
「ああ。もう、そんな時間。わたしも、帰ることにする」
階段で一階まで降りて行き、先生方にもさようならを告げた。
靴を履き替え、玄関口で彼女と落ち合った。家はどこだろう。
「家は、昔のところと同じ。誰も入ってなかったみたいだから」
「そうなんだ。ご両親は元気かな。よろしく、言っておいてよ」
「ええ。きっと、喜ぶわよ。それじゃあ、また。学校で会おう」
彼女に背を向け、僕は帰り道を歩いた。空には星が瞬いている。
何だろう。この違和感は。言葉に出来ない、この違和感は何だ?
僕は、何か、見落としていないか?
133Res/129.69 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。