28: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:29:23.08 ID:EnRHzSex0
家に戻ると、やはり温厚な父と母が僕を迎えてくれた。
父は、今日は早くに仕事が終わったらしい。読書をしている。
母は、本当に楽しそうに料理を作り、僕におかえりを告げた。
「あなた、先にお風呂入っちゃう?お母さん、後でもいいけど」
「じゃあ、そうしようかな。先に貰うよ。すぐ出てご飯にする」
ねえ。どうして、そんなに優しいの。そう聞きたかった。
元の世界の父と母のイメージから、かけ離れすぎている。
これは、僕が望んだから、全てが変わってしまったのか?
「お父さん。お父さん。ご飯できましたよ。食べましょう」
「ああ、ありがとう。すぐに行くよ。ちょっと待っててよ」
「あなたも、席について。すぐにいただきますをするから」
父は読書を中断し、席についた。僕もそれに習い席についた。
揃って「いただきます」でご飯を食べ始める。とても美味だ。
僕は、父と母の変化に対し、恐怖すら覚えていたように思う。
「ねえ。お父さん。お母さん。もし、仮に。なんて話なんだけど」
「仮に。仮にだよ。一日が二十四時間だったなら、どう思うかな」
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