34: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:32:21.99 ID:EnRHzSex0
教科書を出すのを忘れて、再び星に目を落としたところ、立たされた。
しかし、仕方がない。一瞬でも約束を破ってしまったのはいけない。
僕が反省しているのを確認すると「座っていいぞ」と言われ座った。
僕は、今度こそと授業に集中していたら、すぐに終わってしまった。
「そろそろ、ご飯の時間じゃない。一緒に食べない?」
「いいよ。食堂でいいかな。ご飯、買ってないんだよ」
対面に席につき、もそもそと大人しくご飯を口に運んでいた。
彼女は満足そうに、僕の倍近くあるご飯を食べていたと思う。
「君はよく食べるな。ああ、こんなこと言ったら、失礼かな」
「そんなことないわよ。だって、わたし、太らないのだもの」
「きちんと運動をしているし、カロリーも、考えているから」
「それに、人の前だからって量を調節するなんて事、無理よ」
彼女らしい回答で、何だか安心していた。変わらないと思った。
「ねえ、何か話題はないの?」とふられて、僕はまた、困った。
「面白い話は僕にはできないよ。君だって、知ってるだろう」
「知ってるけど。つまらない話を、面白くしていけばいいの」
「他愛ない話も、いつか面白いと思う日だって来ると思うの」
「絶対に。わたしは、そう思うけど」
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