209: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/09/14(土) 04:19:43.56 ID:rrrgeDjMo
『行きましょう、千秋さん。トップアイドルに』
私のその言葉に、千秋さんは笑顔で応えてくれる。
「ええ、行きましょう、Pさん。トップアイドルに」
歓声が聞こえる。本当のトップアイドルへの道は、ここからなのかもしれない。
ただ、私は確信している。今度の確信は、”第六感”などではない。
なぜなら、この二年半、ずっと彼女と一緒に居たのだから。だからきっと彼女は、トップアイドルになる。
一歩、一歩。確実に舞台袖へと近づいていく。そして、舞台袖の扉が見えた。そこで、私は手を離すために力を緩める。
「Pさん」
私が手を離そうとした時、彼女が私の名を呼んだ。
「……まだ、離さないで」
千秋さんは、少し小さな声で呟くように言う。
そして、気が付けば、彼女は――私の胸に、顔を埋めていた。
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