64: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/11(日) 03:20:37.97 ID:fDDiOZLHo
『……行ってしまったな』
私はそう独語した。何とも、悪いことをしてしまったかもしれないと思いつつ、私はため息をつく。そのため息を拾ったマスターが、
「まあ、気落ちしなさんな、お客さん。ところで、さっきの”ガラスの声”ってのは、どういう意味だい?」
65: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/11(日) 03:21:22.25 ID:fDDiOZLHo
『そんな、私はそんな大層な物なんて持ち合わせていませんよ』
私は苦笑をした。そうだ、私はたぐいまれなほどの凡人である。そんな凡人の、第六感ともいえるそんな表現なのだ。他の人間には理解できるわけがない。
それは、以下にも高尚なお話、というわけではなく、ありていに言えば、たとえ話の下手な人のたとえ、の様なものだろうと思う。
66: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/11(日) 03:22:16.59 ID:fDDiOZLHo
今回の更新は以上です。少し間が開いてしまいました。
冷房の設定温度の下げ過ぎは良くないですね。
皆さんはクーラー病にかからないように、お気を付け下さい。
67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/11(日) 13:01:07.40 ID:MZfDVFtMo
乙乙
68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/11(日) 18:15:36.66 ID:WTxoE8BXo
乙
この板にしては珍しい、一般小説や純文的な文体だな
69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/11(日) 22:06:54.54 ID:PQu1k12Co
おつー
70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/13(火) 13:25:13.78 ID:Wts6zfiOo
乙乙
体調管理は大事よね、わかるわ
71: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/15(木) 06:48:52.90 ID:06zt3LxLo
それから数日後のこと。
私はいつも通り、甲斐のない営業周りに出掛けていた。相変わらず仕事は取れない、宣伝もできないと、まるででくの坊だ。
今日も悲しいことだが、大して成果は得られなかった。一件だけ仕事は取れたが、大きな仕事ではない。
72: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/15(木) 06:49:18.45 ID:06zt3LxLo
『……気分が落ち込むことなんて考えないで、さっさと会社に戻ろう』
私はやや速足で事務所への道を進む。一つ、二つと角を曲がり、事務所のある道へと差し掛かったところだった。
『……あれは?』
73: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/15(木) 06:49:46.92 ID:06zt3LxLo
(シンデレラガールズ、の社長さんか。うちへ用かな)
降りた位置といい、うちの事務所を見上げる姿といい、どう見てもそうとしか思えない。なので、声を掛けようかと思ったが、ふと思い立つ。私と彼とでは彼我の地位が違うのだ。
案内をするのが私の立場では当然の選択だろうが、私の方から声を掛けるのもいささか憚られる気がした。なので、そそくさと事務所のある雑居ビルへと入ろうとしたのだが。
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