過去ログ - 恒一「いつか……」
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22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/31(水) 10:46:26.39 ID:QFUIL0gz0

《October》


九月は結局一人の死亡者も出ず、十月も下旬の今、三組の緊張や不安はほとんどなくなり、犠牲者を悼みつつもようやく普通のクラスに戻ってきた。
以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/31(水) 10:47:42.06 ID:zkfB2iWs0

「行きたいところあるんだけど、着いて来てくれる?」

うん?これはどういう意味なんだろうか。そう受け取っていいのだろうか。

以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/31(水) 10:49:02.33 ID:P5mUQBZ80

「勉強っ、したくねえっ!」

「十回越えたらっ、俺は受かるっ!」

以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/31(水) 10:49:55.12 ID:zkfB2iWs0

「げぇ、なんでバレた」

「そういうこと話したがるの、お前しかいないだろ」

以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/31(水) 10:51:14.36 ID:B1MsXbMa0

ぼくがそういうことをしないのは、学校行事は目一杯楽しんでも、個人的なことで幸せを感じるのは亡くなった級友に対してどこか引け目があったのかもしれない。

もちろん、そんなのは言い訳にしかならないのだけれど、今のぼくの中にあるモヤモヤとしたものが片付くまではとてもそんな気にはなれなかった。

以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/31(水) 10:52:05.05 ID:P5mUQBZ80

日曜日の午前十時、バス停で待ち合わせた。

「ごめん、待った?」

以下略



28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/31(水) 10:53:57.88 ID:QFUIL0gz0

バスに揺られて藤岡未咲が住んでいた街へ行く。同じ夜見山市内だけれどたっぷり一時間はかかり、その間は車窓からのぞく、ぼくがまだ知らない夜見山の街並みのガイドを受けたりした。


途中の花屋で献花用の花を買い、長閑やかな通りを抜ける。
以下略



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/31(水) 10:55:17.97 ID:QFUIL0gz0

「これってあの時の……」

「いつか見せる、って約束してたでしょ」

以下略



30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/31(水) 10:56:20.01 ID:P5mUQBZ80

霊園を後にして、丘のふもとの公園にさしかかった時、鳴が袖を引っ張った。

「どうしたの?」

以下略



31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/31(水) 10:57:50.95 ID:zkfB2iWs0

「いただきます」

卵焼きをひとつ箸にとる。

以下略



32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/31(水) 10:58:37.82 ID:B1MsXbMa0

帰りのバスの中は、お互いに結構歩いて疲れていたようでほとんど無言だったけれど、怜子さんの墓参りの帰りに見つけた遊園地が視界に入った時、鳴が口を開いた。

「あの観覧車ね、まだ未咲が元気だった頃、一緒に乗ったことがあったの」

以下略



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