過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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176: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/12(月) 00:33:32.27 ID:fbYqBXpR0
「ま……本当のことを言った方が良い時もあるんじゃないの?あんたのためにもその周りの人間のためにも」

「…………そういうものですかね」

「さぁ?元々嘘でつながれた関係なら違うのかもしれないけど」
以下略



177: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/12(月) 00:35:54.83 ID:fbYqBXpR0
「…………あんまり女子を待たせるもんじゃないよ」

「そうならないように努める」

「そ。…………じゃあさよなら」
以下略



178: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/12(月) 00:38:15.54 ID:fbYqBXpR0
そのイカした葉山に再び会わないといけない時間がやってきたので、やけに重く感じる鞄を肩にかけて俺は昇降口に

向かうことにする。……よく考えたら、というかよく考えなくても部活終わりに昇降口って普通に雪ノ下や由比ヶ浜と

鉢合わせになる可能性があるじゃないか。…………ますます肩の荷が重くなった。
以下略



179: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/12(月) 00:40:31.47 ID:fbYqBXpR0
「ところで……俺はいつまでここでこうしていればいいんだ?」

「ん……ちょっと人を待っていてね……たぶんもう少ししたら来ると思うよ。だから悪いけどここで……」

「……わかった」
以下略



180: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/12(月) 00:44:43.75 ID:fbYqBXpR0
俺がため息ともつかないような生返事をしていると雪ノ下が葉山の正面に来る。由比ヶ浜は迷子の子供みたいな顔で

ただ彼女の後ろについているだけで何も事情は知らなさそうだ。葉山のセッティング?が終わったのか彼はいったん

鞄を下に置いた。雪ノ下に用があるのかと思ったのに何故か先に由比ヶ浜に話しかける。
以下略



181: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/12(月) 00:48:38.03 ID:fbYqBXpR0

冷たい視線……冷たい声色……雪ノ下のあまりに無碍な反応に、周囲の空気が凍り付く。

あぁ……これこそ俺が彼女に期待していた反応そのものだ。”いつもの雪ノ下雪乃”がそこにいた。

以下略



182: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/12(月) 00:51:25.28 ID:fbYqBXpR0
「そう。じゃあ、さようなら」

雪ノ下は髪をかきあげて後ろに振り返り、自分のクラスのロッカーに向かって歩き出す。

「さようなら…………雪ノ下さん」
以下略



183: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/12(月) 00:55:11.11 ID:fbYqBXpR0
俺の言葉が予想外だったのか彼女は驚きの声を上げて少し頬を紅潮させた。そうか……まだ由比ヶ浜は葉山の本当の意図

に気づいていない。雪ノ下への告白はそれが本心だったとしてもそれ自体が主たる目的ではない。そういえば、修学旅行

の時も戸部の告白に一番乗り気だったのは彼女だったな。クラスの人間関係に気を遣えるとはいっても、由比ヶ浜はあま
以下略



184: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/12(月) 00:58:55.63 ID:fbYqBXpR0
それは、遠まわしに自分の意思以外で結果が左右されることの方が心配であるということが言いたかったが、今の彼女に

はそこまで伝わってないだろうし、また自分としても伝える気はなかった。

「それならいいけど…………ところで……明日はちゃんと来てよ」
以下略



185: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/12(月) 01:02:57.68 ID:fbYqBXpR0
お互いが言っても大丈夫だと確信できる内容を探っているうちに沈黙が生まれてしまう。こういう種類の沈黙はあまり

好きにはなれないな。だから、もう話を切ってしまう。

「じゃあ、そういうことで。またな」
以下略



186: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/12(月) 01:05:33.84 ID:fbYqBXpR0
今回はここで終わりです。次回は火・水あたりを予定しています。隔日で投下するのが理想なんですが、なかなか
そこまで書くスピードが上がらないですね……


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