過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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521: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 01:00:05.29 ID:CYYoNZQK0
俺が少しウンザリするほど結衣が「美味しい」を連発していた夕食も終わりを告げ、いよいよ今日の最後の予定となる

夜のパレードを見るため、俺たちは場所取りに向かっていた。事前に調べておいたところに近づくにつれて、人の数も

増えてきているような気がする。先に何も言ってなかったせいか、結衣が不安そうな顔になってこう言う。
以下略



522: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 01:02:14.33 ID:CYYoNZQK0
「……寒いのか?」

「え?だ、大丈夫大丈夫」

結衣は慌てて首を振るが、手の動きはそのままだ。俺は彼女の手を握り返す。
以下略



523: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 01:04:46.08 ID:CYYoNZQK0
“しばらく”と彼女が言った通り、結衣はすぐに戻ってくることはなかった。待ち時間の半分近くが過ぎた頃にようやく

彼女の姿が見えてきた。待たされたイライラとは違う感情が自分の中に渦巻いている気がするが、その気持ちがなんなの

かまだわからずにいた。そんな俺の様子に気づいたせいなのか、結衣の足取りが少し速くなった。よく見ると両手に何か
以下略



524: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 01:06:54.54 ID:CYYoNZQK0
結衣の方からしかけてきたのに、俺がそれを否定しなかったら今度は彼女が赤くなって下を向いてしまった。少し沈黙が

続いた後、少し話題を変えるのも兼ねてこちらから話しかける。

「買い物の時は…………悪かったな。一人にさせてしまって」
以下略



525: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 01:09:08.11 ID:CYYoNZQK0
「今日はあたしの好きなようにさせてもらったけど……その……ヒッキーにだいぶ無理させちゃった、から」

…………なんだ、そんなことか。それは最初から織り込み済みの話だ。むしろそんなことを悟られる方にこそ、問題が

ある。何故なら、いや…………まだ言うわけにはいかない。俺はまた嘘にならない程度の話のすり替えをして答える。
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526: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 01:12:20.63 ID:CYYoNZQK0

実際にパレードが始まってからは、こちらの心配も杞憂だったようで結衣はただただ楽しんでいる様子だった。薄暗い中

を大量の電飾をつけたフロートが目の前をゆっくりと通って行く。そのたびに、結衣の頬や瞳にその光が映り込む。その

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527: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 01:17:21.93 ID:CYYoNZQK0
「ヒッキーも…………して?」

上目遣いの潤んだ瞳でそう言うと、彼女はいったん両手を顔から離した。そしてパレードの方に向き直ってから自分の頬

をちょいちょいと指さす。え?なに?これ俺もやらないといけないの?さすがにそこまでは…………。逡巡している間に
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528: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 01:23:32.22 ID:CYYoNZQK0
「い、いいか?」

俺の問いかけにほんの少しだけ首を上下させて肯定の返事をする結衣。俺は彼女に顔を近づけつつ、周りを見やる。周囲

は薄暗いしゲスト同士ではあまり顔もよく見えないくらいだった。でも、結衣の顔はよく見える。もう鼻と鼻がくっつき
以下略



529: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 01:26:22.23 ID:CYYoNZQK0
個人的にはやっとここまで来たか、という感じですが今回はこれで終わりです。次回は日・月を目途に。


530:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/13(金) 02:18:55.56 ID:dH+yaa/40


こういうときのひらがなの破壊力はヤバい



531:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/13(金) 02:27:37.33 ID:CpIOZy3zo
マッ缶が飽和しておる


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