過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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745: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/08(火) 19:52:37.95 ID:lT0ghM6n0
「とりあえず今は…………これでおあいこ、ね」

「え?」

由比ヶ浜は体は後ろを向けたまま、顔だけ横に動かして片目で俺の方をチラッと見る。

「さっきヒッキーが…………言ったでしょ?恋人になる前に、自分の良いところも悪いところも全部見せておきたいって。

だからね、あたしも…………あたし、普段は人の顔色うかがってることの方が多いのに……肝心な時ほど、その……自分

の感情を優先して……それを口に出しちゃうから……。それは、その……あたしの悪いところだと思うから……見せて

おいた方がいいんじゃないか、と思って……」


「そ、それで…………さっきあんなこと言ったのか?」

「う、うん……」

「い、いや…………でも、さっきのは……言って当然のことだと思うし、悪いのは俺で……」

「うん、だからね……。別にヒッキーに謝ってほしいとかじゃないんだ。ただ、あたしがそう言いたかっただけ」

「そ、そうか……」

なんだろう、この気持ちは…………。さっき俺は由比ヶ浜に怒りの感情をぶつけられた筈なのに、何故か全然悪い気が

しなかった。いや、俺が悪いのは確かなんだが……。その時の素直な感情をぶつけてもらえるって…………なんだか……

嬉しい。俺が嘘や欺瞞に満ちた人間関係を嫌っていたせいで余計にそう思うのかもしれないが。そんなことを考えると、

自分の体温が上がる気がして、つい額を指で掻きながら俺も思ったことをそのまま口にすることにした。


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