過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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803: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/15(火) 22:25:21.93 ID:pnA9FjtQ0
「本当に助けてほしかったのは…………何よりもあなた自身だったのではなくて?」

「!」


以下略



804: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/15(火) 22:27:34.33 ID:pnA9FjtQ0
急に饒舌になった俺の姿を見て雪ノ下は少し目を見開くが、それも一瞬のことで終わる。俺はどうにも情けなくて彼女

から顔を背けるが、それについては何も触れずに雪ノ下は優しくこちらに声をかける。

「別にいいのよ、甘えたって。ただ、もう少し方法を考えてほしいというか……」
以下略



805: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/15(火) 22:31:04.00 ID:pnA9FjtQ0
「むしろそういう……失望されるのが怖いということは、認めてしまった方がいいと私は思うわ。そして、その上でその

ような弱い部分を変えられるのであれば、変えた方がよいのではないかと…………」

「……相変わらず雪ノ下は、雪ノ下だな」
以下略



806: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/15(火) 22:33:18.79 ID:pnA9FjtQ0
話が一段落つくと、再び沈黙が流れる。俺はその間にカップに残っていた紅茶をすべて飲み干してしまう。それを見て

雪ノ下がつぎ直すと言い俺は一度遠慮するが、彼女にまだまだ話したいことがあると言われてしまい、結局大人しく

従うことになってしまった。
以下略



807: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/15(火) 22:36:19.61 ID:pnA9FjtQ0
「それはもしかすると…………あなたの……人助けの方法、かしら」

「……ああ。このまま同じようなやり方を続ければ、必然的にお前や由比ヶ浜を巻き込むことになってしまう。ただ……」

「自分にはそれしかできないって?」
以下略



808: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/15(火) 22:39:16.22 ID:pnA9FjtQ0
「まぁ、すぐに変われというのもあなたには酷な話ではあるし、今は濫用しないでほしいとだけ言っておくわ。それに、

私がさっき言ったことは確かにあなたの大きな武器ではあるけれど、何もそれだけがあなたの取り柄ということでもない

でしょう。他にも色々と美点はあると思うわ」
以下略



809: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/15(火) 22:43:07.89 ID:pnA9FjtQ0
「……そういうこともあるから、これからは私たちから勝手に離れるようなことをしては、その……駄目よ」

「……わかったよ」

俺は目頭が熱くなるのを誤魔化すために、また手を伸ばしてカップを取って紅茶を一口飲んだ。一応の承諾の返事が得ら
以下略



810: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/15(火) 22:46:17.59 ID:pnA9FjtQ0
しばらく俺が黙ったままでいると、再び横から声がかかる。

「比企谷くん」

「……なんだ?」
以下略



811: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/15(火) 22:49:21.14 ID:pnA9FjtQ0
「ところで、さっき比企谷くんは『自分も人に流されてきている』と言っていたけれど、あれは…………」

「ああ、それはまあ…………ダラダラとぬるま湯に浸かっているような人間関係を自分も認めてしまったってことかな。

そんなことはただの時間稼ぎにしかならないのはわかっている筈なのに……」
以下略



812: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/15(火) 22:52:58.07 ID:pnA9FjtQ0
「ああ、そうだ。あのさ…………俺が部活を休んでいる時、先生に無理やり連れて来させないようにお願いしてくれたの、

あれ雪ノ下なんだよな?そのことに関しては本当にお前に感謝している。ありがとう」

俺がそう言うと、雪ノ下の頬が少し紅潮する。俺の手の上に置かれていた彼女の手はさっと置き直されてしまう。
以下略



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