過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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828: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/19(土) 23:35:07.29 ID:IdSKSuAc0
「それで、比企谷くんはその……“変わる”つもりは…………あるの?」

「……」


“変わる”か……。俺は今まで、現状から逃げるための変化というものを否定してきた。でも、今の自分に求められている

変化とはそういうものではないのだろう。むしろ、現状にきちんと向き合い続けるために変わる必要があるといった方が

正しいのかもしれない。過去の自分も今の自分も否定することなく、変化する目的がそうであるのならば自分はそうする

こともやぶさかでない。でも、今それをハッキリと口に出すのは依然としてはばかられた。それはたぶん、自分が“変化

すること”そのものに対して二の足を踏んでいるのと、雪ノ下が俺に見ている幻想を壊すのではないかという懸念がある

からだろう。それに、今の文脈で“変わる”ということを肯定するのはたぶん雪ノ下が受けた依頼の内容そのものを肯定

することになる。そう解釈されると自分としてはちょっとマズい。揚げ足取りみたいで申し訳ないが、まあ致し方ない。


「“変わる”つもりがないとは言わん…………だが、俺が“更生”することはたぶんこれからもないと思うぞ」

「……なるほど。確かに更生というと間違っているものを正すというイメージがあるわね。私も今のあなたを否定する

つもりはないから更生しろとは言わないわ。というか、そもそも無理なのよ。あなたに更生なんて。そう……あなたには、

無理。更生するのは諦めなさい。それに、もしもあなたが生まれ変わったりなんてしたら、ますます気持ち悪いもの」


立て板に水でまくし立てる雪ノ下に俺まで流されてはたまらないので、なんとかしてこちらも言い返す。

「自分で言った手前、こういうのもなんだがそんな何度も無理って言わなくてもいいだろ?そんなこと俺が一番よく理解

してますから。それに“ますます”ってどういう意味だ?元から気持ち悪いってことかよ」

「えっ?違ったかしら?」

「いえ、いいです…………もう……」


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